この世を去った音響現象と聴覚を探求する孤高の音楽家ALVIN LUCIERの「I Am Sitting In A Room」が制作されて50年。音のパターンがどのように配置されているかを探求する作品が届きました。デュッセドルフの”Salon des Amateurs Club”にてレジデントを務め、スポークンワードやボイスノイズを研究してきたMARC MATTER。コンピューターに読ませた一節、そのカット&ループ、ズレを活用したフェージングを実行。脳が音声の移り変わりを認識するために、実際に必要なオーディオ素材がいかに少ないかに気づきます。推薦。(試聴は一曲を3つに分けています) (Akie)
DAS DING、BRYCE HACKFORDなどの奇才がダンスからリスニングまで幅広いジャンルにおけるDIYレフトフィールドサウンドを披露してきたブリュッセル〈FUTURA RESISTENZA〉から。波打ち際での呼吸を録音したオープナー「Flock, the Midnight Choir, Breathing by the Ocean」(sample3)に始まり、男女混成アカペラでの斉唱「Canon: Tenants’ support」(sample2)など、フィレコサンプルと歌唱を組み合わせたDIYポップ、アンビエント作品。ポエトリーに始まり、フィメールヴォーカルとオルガンが愛らしく寄り添った「Night Time Healer performs “Evening healing time”」(sample1)など、心洗われるオーガニック&フォーキーなサウンドスケープ。 (Akie)
DIYレフトフィールドサウンド聖地〈FUTURA RESISTENZA〉から。前衛ジャズ・クラウトロック夫婦デュオANIMAとして活動、その後もソリストとして即興音楽を突き詰める打楽器奏者LIMPE FUCHS。その長いキャリアで初めてピアノと向き合った一枚。オーバーダブや編集を一切加えず作り上げた即興ピアノ独奏。軽快で壊れたリズム、実験性はありながらもルーツのクラシック音楽を感じる耳に優しいメロディは絶品です。 (Akie)