氏ならではの造詣の深い世界各国の民族音楽フィールドレコーディング、ニューエイジ、現代音楽ミニマル、アンビエント等々がサウンドスケープなエレクトロニック・ダンスミュージックとして唯一無二のバランスでスピリチュアル・クロスオーバー見事なまでに探求調和され奏でられている。
長きにわたりハウスミュージック、ディスコ、クロスオーバーなダンスミュージック・シーンに於いてDJ/プロデューサーとして活躍してきた井上薫の原点回帰にして集大成、そしてフューチャーを存分に感じさせてくれる色々な側面からの精神性レクイエムをも感じ取れるポスト・ニューエイジ・リスニング/ダンス・ミュージック入魂サイケデリック・トリッピン傑作。オープニングから一気にChari Chariワールドに導かれ惹きこまれる。2016年にリリースされたバグパイプの旋律、クラウトロック的ギター、アシッディなエレクトロニクス・シンセサイズなどを絡めながらじっくりと時間をかけてエモーショナルに高揚しクライマックスさせてくれるBPM100ほどの10分超えバレアリック壮大名曲「Fading Away」、Ash Ra的なトロピカル・クラウトロック的趣向が4/4ビートと結実した珠玉「una de Lobos」も今作にあらためて収録されている。 (コンピューマ)