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石橋英子
The Dream My Bones Dream
Felicity
- Cat No: PECF-1155
- 2018-12-30
BOOMKATなどベストに入れられるのをよく見かける石橋英子による渾身のアルバム!ジム・オルーク、ジョー・タリア、波多野敦子、山本達久、アイヴィン・ロンニング、須藤俊明、李犁という錚々たるメンバーが参加し、4年にも渡って製作された傑作!!
石橋英子、4年間の歳月を費やしたオリジナル・アルバム「The Dream My Bones Dream」が誕生。
シンガーソングライター、プロデューサー、マルチプレイヤーとして、日本をはじめ世界中で活躍し、高い評価を得ている音楽家、石橋英子。2014年、前作「car and freezer」を国内および米・シカゴの名門レーベル"Drag City"からワールドワイドリリースした後、さらなるフィールドへ活動の幅を広げている。
2016年春にリリースした"Merzbow"とのDUO作品がRolling Stone誌<Best Avant Albums of 2016>に選出され、同年秋に5か国を巡るヨーロッパツアーを実施。日本のみならず、海外でもその活動が注目された。映画・ドラマのサウンドトラックも数多く手掛け、映画「アルビノの木」では、シネルファマ・リスボン・インターナショナル・フィルム・アワーズで最優秀音楽賞を獲得。
また前野健太のプロデュースをはじめ、坂本慎太郎、ジム・オルーク、七尾旅人、星野源など多くのアーティストのレコーディングやライブに参加し、さらには劇団"マームとジプシー"の音楽を担当するなど、彼女の底知れぬ才能に魅かれた人々と新たな世界を作り上げた。
4年ぶりのオリジナル・アルバムとなる本作は、今までの作品とは違ったアプローチで制作されている。家族が残した写真をきっかけに、忘れ去られた歴史を掘り起こすところから作品づくりが始まった。しかし、そのきっかけがダイレクトに表現されることはなく、忘れられた歴史を思いながらも、本人の言葉を借りると、ファンタジーを削ぎ落として作品が作られている。アルバムを一聴すると耳に残る列車の音は、過去と未来を結びつけ、これからの時代の呼び水となっていく。
自分のルーツと向き合いながらも、これまでの作品と同様に、彼女の多様な音楽への実験が作品の軸となっていることに変わりはない。その根幹があるからこそ、リスナーはありとあらゆる場所へ、時空を超えて旅することができる。日々の音楽への探求こそが、この輝かしい作品を生み出しているのである。
列車をイメージさせるツインドラムが時を刻み、ストリングス、ペダルスチール、アナログシンセなど様々な楽器が駆使された複雑な音階、そして耳の底で鳴り続けるベース音が、強い印象を生み出す。それは不穏な予言のようであるかもしれないし、未来への一筋の光のように聴こえるかもしれない。受け手によってその捉え方は様々だが、彼女の音楽の世界は、聴くものの感情を揺さぶり、飲み込む強い力を持っている。その力強さはジョニ・ミッチェルやスコット・ウォーカーを思わせ、一つのジャンルにとどまらない、ロックアルバムへと仕上がっている。
さらに、新たな面々とのコラボレーションが、この作品の魅力となっている。2曲目"Agloe"では中国人シンガーソングライター、程璧(チェン・ビー)が石橋英子の日本語詞を元に中国語詞を書き上げ、初めて中国語で歌うことを試みている。そして8曲目"to the east"は、劇団マームとジプシー「ΛΛΛ かえりの合図、まってた食卓、そこ、きっと」の再演(2017年)の音楽を担当した際、クライマックスに使用された楽曲が本作品のために新たに録音された。このような新たな要素を含む楽曲を、ジム・オルークの細やかで大胆なミックスによって磨きをかけ、さらなる高みへと導いている。
ジャケットは、これまで一緒に作品を作り上げてきた写真家、澁谷征司が撮影し、Central67 木村豊がデザインを担当。このアルバムの世界観が最大限に表現されている。誰も真似できないこの音楽は、アートワークも含めて一つの作品として完結する。音楽はもちろん、ぜひパッケージと共に手にしてもらいたい作品である。
参加アーティスト:アイヴィン・ロンニング、須藤俊明、ジム・オルーク、ジョー・タリア、波多野敦子、山本達久、李犁
共同作詞(M-2):程璧(チェン・ビー)
シンガーソングライター、プロデューサー、マルチプレイヤーとして、日本をはじめ世界中で活躍し、高い評価を得ている音楽家、石橋英子。2014年、前作「car and freezer」を国内および米・シカゴの名門レーベル"Drag City"からワールドワイドリリースした後、さらなるフィールドへ活動の幅を広げている。
2016年春にリリースした"Merzbow"とのDUO作品がRolling Stone誌<Best Avant Albums of 2016>に選出され、同年秋に5か国を巡るヨーロッパツアーを実施。日本のみならず、海外でもその活動が注目された。映画・ドラマのサウンドトラックも数多く手掛け、映画「アルビノの木」では、シネルファマ・リスボン・インターナショナル・フィルム・アワーズで最優秀音楽賞を獲得。
また前野健太のプロデュースをはじめ、坂本慎太郎、ジム・オルーク、七尾旅人、星野源など多くのアーティストのレコーディングやライブに参加し、さらには劇団"マームとジプシー"の音楽を担当するなど、彼女の底知れぬ才能に魅かれた人々と新たな世界を作り上げた。
4年ぶりのオリジナル・アルバムとなる本作は、今までの作品とは違ったアプローチで制作されている。家族が残した写真をきっかけに、忘れ去られた歴史を掘り起こすところから作品づくりが始まった。しかし、そのきっかけがダイレクトに表現されることはなく、忘れられた歴史を思いながらも、本人の言葉を借りると、ファンタジーを削ぎ落として作品が作られている。アルバムを一聴すると耳に残る列車の音は、過去と未来を結びつけ、これからの時代の呼び水となっていく。
自分のルーツと向き合いながらも、これまでの作品と同様に、彼女の多様な音楽への実験が作品の軸となっていることに変わりはない。その根幹があるからこそ、リスナーはありとあらゆる場所へ、時空を超えて旅することができる。日々の音楽への探求こそが、この輝かしい作品を生み出しているのである。
列車をイメージさせるツインドラムが時を刻み、ストリングス、ペダルスチール、アナログシンセなど様々な楽器が駆使された複雑な音階、そして耳の底で鳴り続けるベース音が、強い印象を生み出す。それは不穏な予言のようであるかもしれないし、未来への一筋の光のように聴こえるかもしれない。受け手によってその捉え方は様々だが、彼女の音楽の世界は、聴くものの感情を揺さぶり、飲み込む強い力を持っている。その力強さはジョニ・ミッチェルやスコット・ウォーカーを思わせ、一つのジャンルにとどまらない、ロックアルバムへと仕上がっている。
さらに、新たな面々とのコラボレーションが、この作品の魅力となっている。2曲目"Agloe"では中国人シンガーソングライター、程璧(チェン・ビー)が石橋英子の日本語詞を元に中国語詞を書き上げ、初めて中国語で歌うことを試みている。そして8曲目"to the east"は、劇団マームとジプシー「ΛΛΛ かえりの合図、まってた食卓、そこ、きっと」の再演(2017年)の音楽を担当した際、クライマックスに使用された楽曲が本作品のために新たに録音された。このような新たな要素を含む楽曲を、ジム・オルークの細やかで大胆なミックスによって磨きをかけ、さらなる高みへと導いている。
ジャケットは、これまで一緒に作品を作り上げてきた写真家、澁谷征司が撮影し、Central67 木村豊がデザインを担当。このアルバムの世界観が最大限に表現されている。誰も真似できないこの音楽は、アートワークも含めて一つの作品として完結する。音楽はもちろん、ぜひパッケージと共に手にしてもらいたい作品である。
参加アーティスト:アイヴィン・ロンニング、須藤俊明、ジム・オルーク、ジョー・タリア、波多野敦子、山本達久、李犁
共同作詞(M-2):程璧(チェン・ビー)
〈DRAG CITY〉や〈EDITIONS MEGO〉からのMERZBOWとの共作アルバムのリリースをしながらも、坂本慎太郎、ジム・オルーク、七尾旅人、星野源などのアーティストのサポートや舞台、映画への音楽の提供をするなど幅広く活動する信頼のミュージシャン石橋英子。家族の残した写真を元に過去を掘り起こすというきっかけからアルバムの製作が始まったという今作。頭から通して聴いていく事に意味があるような、ノスタルジーではなく現在進行形のコンセプチュアルな音楽の旅。 (日野)