ワシントン州のオーカス島出身で現在はLAを拠点に活動している、プロデューサー／コンポーザー、Kaitlyn Aurelia Smith。今作の制作中、彼女は日々身体に電気を通し運動して、周波数を変換する実験を行っていたとのこと。“a visual language” （視覚的な言語とでも訳せばいいのか）、周波数がどう視覚化できるのか？それはまさにモザイクである。という問答とともに制作したようです。ってそこまでコンセプチュアルだとちょいと難解かしら、と思いきやこれはケイトリアン節全開の見事なる完全唯一無二の大音楽。いわゆる電子音楽ではありますが、じっくり聴くとアンビエントやニューエイジの文脈というよりメロディも美しき普遍的なボーカルミュージック、アメリカン・フォーク/アメリカーナも根っこにあるなと（EVER ISLES名義ではモジュラーいじる前に幻想的なアコースティック・フォークをやってましたね）。思えばanimal collectiveの前座に抜擢されて名が広まったと記憶してますが、あの00年代のオルタナの夢とセンスが続き突然変異を繰り返して2020年代初等にここまで来たかと。どこか違う星の音楽、または木の幹が地中から水を吸い上げる音が幾何学模様で迫ってくるみたい。。凄いです。 (Shhhhh)