アルゼンチン生まれ、アメリカ在住の音楽家Forastero。いわゆる移民の立場ですが、そのアーティスト名もフォルクローレの用語で”トルバドゥール(吟遊詩人)”の意味を持つ、アメリカでもアルゼンチンでもない疎外感が国境を超えた帰属意識を芽生えさせたという。その点はまさに、”a record label without owners for music without borders.”のコンセプトのShika Shikaからのリリースというわけです。 サウンドの方はオールドスクールなクンビアを微細にエレクトリック、サイケデリック要素を散りばめた良質エレクトリック・フォルクローレ、ダウンテンポ。チャランゴとマリンバの伝統楽器の響きが美し。移民という経歴からフォルクローレの持つ、遠さ、みたいなものとも情感として相性はいいですね。音楽に血が走ってます。”Pirámide De Fuego”(sample1)なんかは今のテクノなんかとも繋げれそう。
南米・中米・カリブ海地域の絶滅危惧種の鳥たちに捧げられたコンセプトアルバム。Barrio Lindo、Nicola Cruz、Dengue Dengue Dengue、Chancha Via Circuitoら、エレクトリック・フォルクローレ / 南米ダウンテンポの代表的アーティストが勢揃いです。他にも、中米のベリーズを代表するグループ、The Garifuna Collectiveも収録。
ダンス / リスニングどちらもいけるミスティック・シャーマニックかつオーガニック・ダウンテンポ楽曲群。
曲によっては10年前ですが、今聴いても全く色褪せない普遍的美しさがあり、むしろ当時よりも理解が深まった曲もあります。再入門としても! (Shhhhh)