ドラムはひたすら刻み、ギターはもはやメロディーは奏でられず、エフェクト音による効果音のみ、そしてやはりただひたすらグルーヴするベースというトライアングルでストイックなまでに展開される、彼女達にとってもエポックメイキングな唯一無二の音像美学傑作となった2013年リリース「N」の楽曲をさらに追求深化させた唯一無二の躍動する人力ミニマル音響美学ライヴ盤。ストイックなリズムと一つの音へのミニマルな追求が、先日リリースされたgoat新作「Rhythm & sound」ともどこか通じるものがありつつも、トランシーでじわじわと高揚感が増していく、にせんねんもんだい、かたやポリリズミックでポストパンクな異物感の存在感のgoat、まったく違う方向性と印象であるが、しかしながら、それぞれのバンドのモノクロームで、一音の響きへのこだわりと、アンサンブルの個性と音の強度とグルーヴの追求の仕方、佇まい、時間軸、進化と深化などなど今後の動きも非常に興味深い。 (コンピューマ)