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Electronic Music from the Eighties and Nineties

  • Cat No: UW20LP
  • 2019-11-24

2016年にリリースされた「Electronic Music From The Seventies And Eighties」から2年。その続編としてリリースされる2LP「Electronic Music from the Eighties and Nineties」は、80年代-90年代に制作された曲を集めた全4曲の作品となります。1曲に持つストーリーが深く、それぞれが独立した大曲なので、4曲で1枚のアルバムというよりは4枚のアルバムを聴いているような感覚となります。

LAURIE SPIEGEL/DON CHRISTENSENやJACQUELINE HUMBERT & DAVID ROSENBOOMなどのリリースをしている〈UNSEEN WORLDS〉からCARL STONEが再登場です。最初に奏でられるループから少しずつ10〜20分かけて構築していき、次第に音がより複雑に、そしてエモーショナルに展開して引き込まれるように聴いてしまうような感動的大作アルバム。A面では一聴して奇妙な響きの声のようなサウンドのループが続いていき、次第にそれに合わせたオルガンのコードが重なり合って気づけば最初の声のループが意味を成していくのが後になって分かります。続くB面では響きを抑えたオルガンのループにさらにオルガンが足されていき、ディレイ処理やドローンが加えられたり倍速になるなどの展開が加えられ、最終的に壊れたクラシックのサンプリング音が入り込んでこれまで構築したものを破壊するようなもの。C面は弦楽器の弓の細かな重なりに笛の音が足され、それがループしさらに重なり合ってエフェクトがかけられていき、その後ループが無くなりまた弦の響きに戻って静かに曲が終わっていく。最後の曲はガムランの音を電子ノイズが入り込んだ荒いカットアップがされ、そこにわざと邪魔するような電子音が入り込んでいく。そしてそれが連続的に重なりドローンになり、最後の最後で入ってくる女の人の歌う声に感動を与えられアルバムが終わります。CARL STONEのエモーショナルな方面が詰まったような、凝縮された内容の一枚。推薦です。 (日野)

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