- LP
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- New Release
Various Artists
Miao Mouthorgans & Other Rare Instruments in Guizhou, Sichuan, China
Sub Rosa
- Cat No.: SR557V
- 2025-04-29
アジアやアフリカ少数民族の音楽蒐集家で、自身も音楽家である当店お馴染みKink GongことLaurent Jeanneauが、雲南省・大理に拠点を置いていた間に録音パートナーShi Tandingと共に2007年と2012年の貴州、2006年の四川での2回の旅をまとめた音源集。多くの少数民族地域が自らの民族性を商品化していったエスニックツーリズム的なショーは避けられた、目の覚めるような音楽の数々。
Track List
A1(sample1)パイシャ村で録音。貴州のミャオ族による、異なるサイズのルーシェン(笙)3本と、女性4人によるマンタン(1音の竹笙)の演奏。A2四川省南部のムリでの花ミャオ族の結婚式にて、若者たちの即興的なダンスと、円陣を組んで踊る大人たち。中心でフールーシェン(葫芦笙)が演奏される。A3ビアシャ村で、貴州のホモン族によるリード楽器ドンリャンと男女のラブソング。B1(sample2)四川省バイツァオピン村にて、花ミャオ族の男性一人によるフールーシェン演奏。B2貴州のホモン族の6人の男性による笙アンサンブル。ビアシャ村での観光客向けデモンストレーション。B3ソンロン村で収録。貴州のゲ族による、手作りで即興制作・調整された、2本の麻弦をこするバイオリン状の非常に珍しい楽器グピャオチンの演奏。B4貴州のソンロン村で、ゲ族の2人の老女による伝統的なカノン(輪唱)。B5(sample3)雲南省大理で出会った、貴州の水ミャオ族の女性たちによる大声の山歌。
「Miao(ミャオ)」という呼称は、南中国・貴州省を中心に住む9百万人、38の異なる民族の多様性を示すものではなく、共産党が少数民族に対して行なった、アイデンティティの意志を尊重せず分類した総称。そのために現在でも起きている争いや、社会や政策的背景も綴られたLaurentによる詳細な解説付き。もちろん無心で聴くだけで素晴らしい。 (足立)