- CD
- Recommended
- Back In
Jean-Daniel Botta
Ammi-Majus: Grand Gouter
Le Saule
- Cat No.: LSL15-CD
- 2021-01-31
レオのパートナーでもあるジャン・ダニエル・ボッタの16年作、邦題にすると『チビ牝ラクダへの信仰』。前作"Ammi-Majus: Grand Gouter"は、怪才人集まるLE SAULE諸作のなかでも暖かみのあるギターが印象的なコンテンポラリーシャンソンでリピートしてました。今作は"Feigen Feigen"の予兆ともとれる出来。コラージュと朗読、擬音語∞オノマトペとミニマリズム、そして民族楽器の遠い響き。非西洋圏の音色と調べをコラージュして絵画的に活かしてる感じは、ダンスミュージック的手法ではなくサラヴァ諸作、フレンチ・アヴァンミュージックの流れでした。 インドのサントゥール、バグパイプも飛び交うアヴァン・シャンソン。2010年代以降の"歌"がどう進化するかの極北の例をみるようです。夢日記のような音日記。PVもまた不思議ですね。 (Shhhhh)
ページトップへ戻る
ニュートンでも受けた才女、レオノーレ・ブーランジェのサウンドの魔法の掛け人がこの人。ギターの響きに内省的なボーカルなんですが、たまにブズーキやンゴニといった伝統楽器をギターのように操り不思議な空間を生み出しています。ミニマルなフレーズはマグレブ音楽の引用だったり、、非西洋のリズムや音階をもとからあった空気のように操る才人ながら、エキゾなイメージを押しつけずに取り入れる絶妙なバランス。この手にありがちなナルシスティックな世界に突っ走らず、1曲は2.3分で凝縮されつつも最期には素朴なギターの暖かい音色が印象に残る素晴らしい作品。仏インディの草分けのサラヴァ諸作の幽かなアヴァン性と実験ジャズ精神も見え隠れ。シンガー・ソングライターというか新しいシャンソンって現地の評なんですが、とにかくアルゼンチン諸作の次の空気を感じますね (Shhhhh)