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Tone River

  • Cat No: FIELD 30
  • 2021-02-04

独自視点での日本観による唯一無二の電子音楽作品がRVNG INTL.やDISCREPANTなどからリリースされ、海外からも高い評価を得ているSUGAI KEN待望の新作は、在日オランダ大使館の委嘱を受け1年をかけて制作され、日本三大河川の一つであり、日本の首都圏の水源としても重要な役割を果たしている利根川をテーマにした、失われていく日本の原風景への憧憬も強く感じさせてくれるかのような、日本とオランダの「水」にまつわる関係を考察するサウンドスケープ的な側面を持ち合わせた作品となっている。推薦盤とさせていただきます。限定盤アナログ盤LP待望入荷いたしました。

17世紀から18世紀にかけて、鎖国政策によって海外から隔絶されていた日本。そこに訪れたのがオランダからの来訪者たちでした。貿易や宗教と共にオランダ人がもたらしたのは治水の技術。322kmもの長さを持つ利根川の治水事業はオランダと日本の共同プロジェクトでした。SUGAI KENは、利根川を縦断する3つの地点を巡り、通常のマイク、バイノーラルマイク、水中マイクを使って環境音を録音。太平洋へと流れる利根川の風景の変化をサウンドで表現しており、フィールドレコーディングによる生々しい環境音と、より研ぎ澄まされたエレクトロニクス粒子の凜とした存在感と端正緻密にデザイン配置されたオリジナリティある極上音響空間が丁寧に織り成されており、SUGAI KENならではの唯一無二ユニーク摩訶不思議で有機的まろやかユニークな鳴りの心地よさに贅沢に包まれる。一つ一つの音、全ての音と間合いに意味と背景を感じてしまいます。利根川をテーマに、江戸時代から現代に至るまでの歴史と新日本紀行的な”失われていく日本の原風景”への憧憬も強く感じさせてくれるドキュメンタリー的な要素もロマンティック秀逸で美しい。ジャケの「ばんどうたろう」は利根川の別名。トラックリストからも是非ともどうぞ。 (コンピューマ)

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