- 3LP BOX
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- New Release
Roland Kayn
Simultan
Die Schachtel
- Cat No.: DS36-ESZ1
- 2019-01-08
軽井沢で行われた二十世紀音楽研究所主催作曲コンクールで武満徹とともに名を連ねて入賞するなどして一部日本の中でも知られていたというROLAND KAYN。図形楽譜などを使った現代音楽の作曲を行い、ピアノやオーケストラの為の音楽を作っていたが2000年以降は電子音楽の作曲に移行。驚く程多くの作品を作っていたようで、その一部をこの16枚CD BOXに収録したようです。それでも22曲、約14時間という量。宇宙空間や深海の中で聴いているような神秘と恐怖が共存するような音空間です。大野松雄の〈EM RECORDS〉からリリースしている「Extragalactic and Intergalactic Space」やBERNARD PARMEGIANIなど好きな人には特にオススメで、じっくりと一人で時間をかけて聴いてほしい作品です。 (日野)
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JULIUS EASTMANやMORTON FELDMAN、THOMAS BRINKMANNのリリースをし、一気に世界的に広がったフィンランドのレーベル〈FROZEN REEDS〉により16CDという驚異的フォーマットでリリースされたのがまだ記憶に新しいROLAND KAYNですが、次はイタリア〈DIE SCHACHTEL〉からの77年作のトータル2時間を超える3LP BOXが新装、リマスタリングで再発!ミクロの世界を覗き込んでいるようであり、宇宙をも連想させるような大野松雄氏の音の感覚に近いものを感じます。ROLAND KAYNは自分の作っている音を「サイバネティックミュージック(人工頭脳学音楽)」と呼んでいたようですが、細胞がうねり生命を感じさせる有機的な音。これを聴いていると、先日の来日の際に行われたEle-kingでのオウテカのインタビューで、電子音楽が人間的ではないと言われる事に対する反論のくだり(http://www.ele-king.net/interviews/006477/)を思い出しました。16CD BOXとは曲の被りはなく、どちらも貴重で膨大な音の集合体。これぞ一家に1BOXと言いたい。〈FROZEN REEDS〉のボックスと合わせて推薦します。 (日野)