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Nicola Ratti
220 Tones
Die Schachtel
- Cat No.: DSZ12
- 2019-04-05
同じく〈DIE SCHACHTEL〉からリリースした電子音楽家TERESA RAMPAZZIの生徒であったALVISE VIDOLIN、GIOVANNI DE POLIの二人と、イタリアではまだ珍しかった実験的映像作家でもあるとMICHELE SAMBINとその兄弟であるMARCO SAMBINにの四人によって結成されたグループ。伝説的シンセサイザーEMS Synthi A、チェロやオルガン、サックスやクラリネットなどを使っていて、音がカオティックにはならずにうまく空間を活かしたものになっていますが、グラフィックスコアに則って演奏されているようです。インナー資料にはその手書きスコアやEMS Synthi Aのパッチのメモなどもあり、そちらもすごく面白いです!! (日野)
ドローンの巨匠としても知られるPHILL NIBLOCKの60年代に作られた貴重な映像作品集。Morning(1966-69), The Magic Sun(1966-68), Dog Track(1969), Annie(1968), Max(1966-69), Raoul(1968-69)を収録。中でもThe Magic SunではSun Ra Archestraによるもの!他にもMaxではジョンケージやシュトックハウゼンなどとコラボレーションしているサウンドアーティスト/パーカッショニストのMAX NEUHAUSについてのものだったりと要チェックです!! (日野)
JULIUS EASTMANやMORTON FELDMAN、THOMAS BRINKMANNのリリースをし、一気に世界的に広がったフィンランドのレーベル〈FROZEN REEDS〉により16CDという驚異的フォーマットでリリースされたのがまだ記憶に新しいROLAND KAYNですが、次はイタリア〈DIE SCHACHTEL〉からの77年作のトータル2時間を超える3LP BOXが新装、リマスタリングで再発!ミクロの世界を覗き込んでいるようであり、宇宙をも連想させるような大野松雄氏の音の感覚に近いものを感じます。ROLAND KAYNは自分の作っている音を「サイバネティックミュージック(人工頭脳学音楽)」と呼んでいたようですが、細胞がうねり生命を感じさせる有機的な音。これを聴いていると、先日の来日の際に行われたEle-kingでのオウテカのインタビューで、電子音楽が人間的ではないと言われる事に対する反論のくだり(http://www.ele-king.net/interviews/006477/)を思い出しました。16CD BOXとは曲の被りはなく、どちらも貴重で膨大な音の集合体。これぞ一家に1BOXと言いたい。〈FROZEN REEDS〉のボックスと合わせて推薦します。 (日野)
恐らくPANからのリリースで最も知られていると思うVALERIO TRICOLIと、FABIO SELVAFIORITAによるイタリア人デュオ。2011年に〈DIE SCHACHTEL〉からリリースされた作品で、まるでフィールドレコーディングを聴いているような(もしくは一部フィールドレコーディングも使っている?)風や水のような音。心地よく適度に荒い、恐らくこの作品でも使われているだろうと思われるオープンリールテープの質感が素晴らしい。7年前に発売されたCDで、PANのリリースよりも過剰なエフェクトがされていないピュアに聴かせる作品。 (日野)
〈DIE SCHACHTEL〉によって2007年にCDとしてリリースされていた作品が、レコードとして初めてとなるリイシュー!とてつもない大きな動物の咆哮のようにも聞こえたり、つま弾かれる楽器のようでもあったりと、美しくも恐ろしい自然の姿をエオリアンハープが表現しているようなもの。なんの情報も無く聴いたらこれを生音楽だと思う人はあまりいないんじゃないかと思ってしまう。不思議でありとても興味を惹かれる楽器であり、それを多方面から捉えて見事にパッケージングした作品です。 (日野)
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これまでに〈WHERE TO NOW?〉や〈HOLIDAYS RECORDS〉、直近では2017年に〈ROOM 40〉からリリースするなど活発に作品をリリースしてきたNICOLA RATTIですが、こちらは2011年にイタリアの名門〈DIE SCHACHTEL〉からリリースされたもの。今ではモジュラーシンセ奏者として知られているNICOLAですが、元々ギタリストとして知られていて段々とシンセサイザーの世界へ入っていったようです。この作品ではギターとシンセサイザーどちらも使われていて、少しシリアスで情緒ある作品となっています。 (日野)