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Phill Niblock
Nothin To Look At Just A Record
Superior Viaduct
- Cat No.: SV033
- 2023-03-22
トロンボーン、ディジェリドゥ、スーザフォンによる永遠に色褪せない味わいミニマル・ドローン枯山水。何も起こらない大名盤。 (コンピューマ)
Track List
PHILL NIBLOCKは1968年から作曲を始めましたが、録音作品をリリースし始めたのは80年代初期から。これは同じく〈SUPERIOR VIADUCT〉から再発されたPHILLの1stアルバムとなる「Nothin To Look At Just A Record」(82)に続いて2作目となります。この作品はJOHN CAGEやPAULINE OLIVEROS、ORNETTE COLEMANなどともコラボレートしている管楽器奏者JOSEPH CELLIの循環呼吸を使った演奏をオーバーダブして作られていて、この時から既にNIBLOCKサウンドが確立されている事がよく分かります。A面の「Second Two Octaves And A Fifth」は80年に8チャンネルテープレコーダーでハイトーンのオーボエを多重録音したもので、B面の「First Performance」は75年にイングリッシュホルンを使っていて中音域のドローンの上に高音のパルスがゆっくりとした周期で波打つようにして作曲された曲となっています。 (日野)
ドローンの巨匠としても知られるPHILL NIBLOCKの60年代に作られた貴重な映像作品集。Morning(1966-69), The Magic Sun(1966-68), Dog Track(1969), Annie(1968), Max(1966-69), Raoul(1968-69)を収録。中でもThe Magic SunではSun Ra Archestraによるもの!他にもMaxではジョンケージやシュトックハウゼンなどとコラボレーションしているサウンドアーティスト/パーカッショニストのMAX NEUHAUSについてのものだったりと要チェックです!! (日野)
CD1は、チェロ、そしてエレクトリック・ハープそれぞれによる多層的なレイヤーの重なりによるミニマル・ドローンによる美学が広がる30分前後の2トラック。CD2は4台のギターのカルテットによる20分前後のミニマル・ドローン叙事詩3トラックが収められている。静謐で何もおこらないようでいながらも、エモーショナルな躍動感が存分に伝わるフィル・ニブロック爺ならではのミニマル・ドローンの圧倒的に美しい世界が壮大に広がっている。説得力。 (コンピューマ)
Ulrich Kreigerのバリトン・サックスのいくつもの重なりによるミニマリズムの微細な変化と揺れによる24分20秒の「Sea Jelly Yellow」そしてCarl Robinsonのふたつのクラリネットとバスケット・ホーンによる25分18秒「Sweet Potato」さらには、Kasper T.Toeplitzの24分11秒のエレクトリック・ベースの静寂のドローン「Yam Almost May」の3トラックのDisc-1、Disc-2はReinhold Friedlのピアノによる5部構成の1時間強の壮大なドローン叙事詩「Pan Field 70」を収録。20Pにもおよぶ秀逸なブックレットと共に存分にお楽しみください。 (コンピューマ)
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PHILL NIBLOCKのデビュー作であり傑作と言われる「Nothin To Look At Just A Record」。オリジナルはPHAROAH SANDERSなどをリリースするジャズレーベル〈INDIA NAVIGATION〉により1982年に発売されました。A面、B面共にトロンボーンを使って多重録音された長尺トラック2曲のみで、この時から現在まで約40年続くキャリアの中でこのフォーマットはほぼ変わらないまま。リズムもメロディも無く、しかし音階は長いスパンで揺れ動きながら時間が留まっているような感覚に。A面では単音だけのオクターブ移動、もしくは半音階をぶつける不協和音を鳴らし、B面では和音がメインとなっていますが、トロンボーンでしか出ないようなブルルルと震える低音を中心に聴かせているようにも聴こえます。歴史的に見ても革新的なPHILL NIBLOCKの初めてのレコードです。続く2ndアルバム「Niblock For Celli / Celli Plays Niblock」と併せて是非。 (日野)