疾走感を作り出す低く膜を張ったような低音に、うねりを与えるような飛び音が自在に動き回るテック・ミニマル”Pertu”(sample1)、かなりいいです！黙々と思わせぶりなハメ殺しを地で淡々といく”Amp”(sample2)は、落ち着いたテンションで◎。アシッディーなベースの蠢きにミスティックなヴォイス使いを散りばめたダビーなテックハウス、L.A.に拠点を移したベテランMIKAEL STAVOSRANDにも近い重厚なダブアウト・グルーヴなBサイド、”Boariam”(sample3)もバッチリ使える渋みと安定感。

すでにフランスの〈FRAGILE〉からのセカンド・リリースもアナウンスされている、ルーマニアのCOSMJNによる、デヴュー盤とは思えないような安定感、引きのミニマル・トラック。生温くうねりを繰り返すベース・レジスターに整然と撃ち込まれるタイトなリズムを走らせる”Naiti Nait”(sample1)、電子音のラフな遊びを取り入れつつ細かくキザまれるリム・ショットっぽい打音がコミカルさも醸し出すような”Toperc”(sample2)のカップリング！シンプルさの中にもしっかりしたポテンシャルを兼ね備えたクールな１枚です。

第１弾のVRACのシングルも評価の高かった〈SUBTIL〉から、自身の〈TRIN LIMITED〉をスタートさせたルーマニアン・プロデューサー・LUMIEUXがフィジカル・ソロデヴュー。あぶくのような電子音のヴォルテックスに微かなサブ・メロディーが囁きかける”Sunset”(sample1)、現世から浮き立つような緊拍感を宿した荘厳なウワ音にソリッドなビートが刻まれる”Rerauwm”(sample2)のオリジナルをAサイドに、そして後者の世界観の臨場感を研ぎ澄ましパワフルなビートを加えながらもヨコ揺れなグルーヴへと変化させたION LUDWIGによるリミックス”Rerauwm (Ion Ludwig's Raum Und Klangzeit Remix)”(sample3)の３トラック。