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- New Release
Valerio Tricoli
Say Goodbye To The Wind
Shelter Press
- Cat No.: SP139
- 2022-10-10
STEPHAN MATHIEU、AKIRA RABELAIS、OREN AMBARCHI、JAMESRUSHFORDなどの奇才らとコラヴォレーションを重ねながら、音楽理論家としてアカデミックな見地から現代電子音楽前線で活動してきたKASSEL JAEGERことFRANÇOIS BONNETの最新アルバムを入荷しました!彼のサウンドモチーフにもなっている幼少期に沼地にて一人過ごした原体験が結実。確かに存在したはずの動植物を存在/痕跡ごと飲み込む沼と、ギター/ストリングスの弦楽器・エレクトロニクスを飲み込む電子ドローン/ハウリング。電子アコースティック音楽を没入型音響に引き入れるようにコントロールされた音質やバランス。「Patience in Kassari」(sample2)など顕著ですが、じっくり耳をそばだてて埋め込まれた音を探りたくなる、沼です。素晴らしい。 (Akie)
Track List
上記他、JAMES HOFF, ÉMILIE GILLET, ADA LOVELACE, ROBIN MACKAY,BILL ORCUTT, MATTHIAS PUECH, SÉBASTIEN ROUXらによるテキストが掲載された第3弾が発刊!〈HYPERDUB〉主宰のダブステップのオリジネイターSTEVE GOODMAN (KODE9)による“IT”サウンドインスタレーションの振り返りや、FLORIAN HECKERによるエレクトロアコースティック作品考察など、電子音楽の中でも幅広いフィールドのアーティストを集め、新時代における貴重な見解が詰まった文献です。 (Akie)
2000年代前半から活動し、これまでJOHN ZONEの〈TZADIK〉、MEGO傘下の〈IDEOLOGIC ORGAN〉、CHRISTIAN MARCLAYとのコラボ(!)も行ってきたOKKYUNG LEE。彼女が2016年から行っているハープ、ベース、ピアノとのカルテットのデビュー作であり、彼女のキャリアにとっても区切りとなる重要作なのではないでしょうか。室内楽とだけ言ってしまうには違う、体に染み入るメロディの合間に試される突拍子もないような驚きの演奏。これはサラッと聴けてしまそうですが、じっくり集中して聴くべき作品です。推薦作です。 (日野)
磁器のウォーターボウルに水中マイクを入れて録音されたアルバムで、瞑想的な自然の響きが素晴らしく、特にB面(sample1)のシンセサイザーの響きのような美しいドローンの響きが際立って美しい。Félicia Atkinson & Bartolomé Sansonによる〈SHELTER PRESS〉より。 (日野)
ピッチを下げてグラニュラー加工をしたようなグネグネした声や鐘の生音、うねるように進行していくシンセのシーケンス、空間を埋め尽くすように押し寄せるベースがストーリーの中で繰り広げられていくA面の2曲も素晴らしいですが、なんと言ってもB面の長尺曲がベスト。水の滴り、鳥のさえずり、笛の旋律、重く響く太鼓。それが互いに邪魔することなく効果的に共存していく前半のパートから、段々とシンセが自由にうごめいて音が埋められていきます。そしてベースが控えめにベースラインを繰り返していき、徐々にカオティックに曲が変貌していく22分の名曲。 (日野)
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CLAUDIO ROCCHETTI, STEFANO PILIAらとのバンドプロジェクト”3/4HadBeenEliminated”としても活動し〈BLACK TRUFFLE〉にも参加しシーンを切り開く電子音響作家VALERIO TRICOLI、ソロでは6年ぶり、待望の新作アルバムが登場しました!オープンリールデッキ”Revox B77”とリアルタイム編集/フィールド録音の手法を用いたコンクレート。ボーカルと楽器の最小限なジェスチャーを捉えて合成。抽象的な音の断片と具体録音というアンチテーゼをサウンドクラフトとして作り上げた聴覚概念主義の傑作。 (Akie)