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Tzusing
绿帽 Green Hat
PAN
- Cat No.: PAN123lp
- 2024-02-05
上海と台北を行き来するマレーシア生まれのアーティストTzusing。〈L.I.E.S.〉からのデビュー作にして名作となった2017年のアルバム『東方不敗』の続編となるようなコンセプトの2ndアルバムが完成。〈PAN〉から。
Track List
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豪州クリスマス島の亡命希望者収容所とセラピストをめぐるドキュメンタリー作品「Island Of The Hungry Ghosts」のOST。13フィートの弦楽器や自作楽器を使ったドローン、フィールドレコーディング、電子ノイズを化合。興味深いのがフィールド録音サンプルの多様さで、波音や風音などの自然が放つサウンドのみならず、伝統的な中国の祭り太鼓、島で録音された仏教の尼僧の詠唱なども録音。サウンドトラックでありながら情景を映し出すデザイン、映画を観たかどうかに関係なく楽しむことができる一枚。 (Akie)
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電子音と不吉な笑い声、加工ヴォイスで構成された「Tilt 四月」(sample1)や、不吉に反復するシンセサイザーに微かに囁きを忍ばせた「The Goat 二月」(sample2)など、全世界にその名を知らしめたファーストとはまた異なったミニマリスティックなアプローチも披露。チャイムと水音、クラシックピアノのヒーリングな響きが交錯する「Let 七月」(sample3)がアルバムにオアシス的美しさを与えていて惹き込まれます。。。 (Akie)
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鮮烈なデビュー作である『LACK / 惊蛰』『Jade / 玉观音』に続き、サインしている〈PAN〉からは三作目となるアルバム!本作は公演内容を再度スタジオ録音しアーカイブドキュメントとして記録。オペラと悲劇、エレクトロニクスを結合、鍵盤と歌唱というシンプルな構成。耳に大きな印象を残すオペラ歌唱が、シンセサイザーのクレシェンドでは後退する、音の拮抗が劇場的変化を魅せる感覚アートプロダクション。 (Akie)
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発表当初、KANYE WESTの「Yeezus」に無名ながら参加したことで物議を醸したARCAですが、現在は脱バイナリーポップのアイコンとして地位を確立したARCAの処女作ミックステープ。2014年には一度バイナルカットされるものの即入手困難に(現在も変わらず。。)終始ディストピアなコードと歪んだヴォーカル、ヘヴィな低音部。LAビーツの新流としての作品でありながら、現在も勢い止まないディコンストラクトミュージックの要素一つ一つに影響を与えた名作。リプレス若干数確保できました (Akie)
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MAX Dと、CO LAの二人が中心になっPANからのプロジェクトLIFTED。2015年のアルバムに続いて2NDアルバム。前作に引き続きJEREMY HYMAN、MOTION GRAPHICS、JORDAN GCZ、DAWIT EKLUND(1432R)〈FUTURE TIMES〉周辺のミュージシャンに加えてBEATRICE DILLON, BASS CLEFやAYA(OOIOO)も参加。ワールド的要素、ジャズ、ニューエイジ、エレクトロニック・ミュージックのセッション。スリリングでユニークな音像、アイデア、ミクスチャー。 (サイトウ)
パーティ兼レーベル〈BALACLUB〉設立者の一人、ブリクストン拠点のプロデューサーKAMIXLO初のアルバム作品が名門〈PAN〉から満をじしてリリース!攻撃力高いインダストリアル・レゲトン「The Burning Hammer Bop」に埋め込まれた加工ヴォーカルサンプルや、FELIX LEEをフィーチャリングした「Demonic Y」のカットアップサンプリングなど、力強さだけでなく刹那的エモーショナルトーンが垣間見える独特のサウンドデザイン。トラックリストから試聴できます! (Akie)
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集団で即興をする為の場を準備すること、マージナルコンソート。音楽にならない音の形(SHAPE)と調和をとらない集団(MASS)、個(INDIVIDUAL)の着想と集団の流動性(FLUIDITY)、独立した個であり全体の部分でもある個、並存する時間と交差するリズムなどが、70年代から考えていた集団による即興のイメージ。だが、これらのイメージは具体的に何かを想定したものではないし、全体を規定するものでもない。音はあくまで個別に提出されるもので、その重なりから全体が生まれるという基本姿勢は崩さない。(今井和雄マージナルコンソートライナーノートより)-------高柳昌行、小杉武久に師事していた今井和雄を中心に、越川友尚、椎啓、多田正美の四人による集団即興のプロジェクトMARGINAL CONSORT。全員が1975年美学校小杉武久教場の同期生ということで結成され今でも年に1〜2度のペースでライブ活動を続けていますが、これまでもロンドンのTHIRTY THREE THIRTY THREEという前衛的でありセンス溢れるイベンターに呼ばれたりPAN企画のベルリンのイベントに出るなど海外での注目度の高さを感じます。音はギター、笛、オシレーター、自作楽器だけでなく、竹の筒、風船や枝、バネ、グラスに入った水、水道のホースなど様々なものから発せられていきます。DAVID TUDORやGRUPPO DI IMPROVVISAZIONE NUOVA CONSONANZA、現在ではBINGさん東野祥子さんによるANTIBODIES Collectiveにより試されている事にもリンクしていく。価値のあるリリースです。 (日野)
BILL KOULIGASによる〈PAN〉がサウンドトラックにフォーカスを当てた姉妹レーベル〈ENTOPIA〉を発足。その第一弾はまさかのツジコノリコ!Sam Britton、Will Worselyという二人のミュージシャン、そして共同ディレクターのJoji Koyamaと共に作られたサウンドトラック。映像は見れていませんが、部屋の空気感も共に録音したような緊張感のあるシンセが印象的で、音を聴くだけでもロードムービーのような映像を想像させる。iphoneのボイスメモで録音したような荒い歌や体に染み込むようなじんわりするシンセがすごくエモーショナル。 (日野)
バンドZSのメンバーであり、〈RVNG INTL.〉などからリリースしているスーパードラマーGREG FOXと共にGUARDIAN ALIENというバンドをしていたALEX。それと同時にギターと歌でパフォーマンスを行うEARTHEATERというソロプロジェクトをしていましたが、なんと大改革が起きてARCAやBJORK、YVES TUMORにもつながるようなアヴァンギャルド、ミュータントエレクトロニック、そしてポップさも兼ね備えた音楽になっている事に驚き!B4には先日京都で行われたフェスティバル「MAZEUM」でも出演していたMOOR MOTHERも参加しています! (日野)
ゆっくりとしたBPMでのシンプルなシンセがここまで力強さを持っているのに驚きなA1が素晴らしい。グリッチでトリッキーなリズムやストリングスを乗せていくA2、B1を経由し、ラストトラックで後半に向けてじわじわと盛り上がりを作っていて、トータルわずか10分そこらで起承転結のある内容の深い12インチです。 (日野)
FAMILY BATTLE SNAKE名義で〈PAN〉の一作目をリリースし、その後は本名名義で美術家のSETH PRICEやVALERIO TRICOLIとのスプリットをリリースしてきたBILL KOULIGASが珍しく自分のレーベルからリリースとなります。デジタルノイズにエモーショナルが加わり、突然レイヴなサウンドになったりと展開がコラージュ的ですが、情報が整理されメリハリある進行で集中して聴いていくことができます。クレバーさと知能低めなサウンドが混じりあっていてとても面白い。今回のジャケットはBILLではなく、HARM VAN DORPELによるものとなります。 (日野)
パワーバイオレンスな部分も持ちながら非常に細かいディテイルもじっくり作りこまれていて、ディストーションサウンドとクリアなキックやマイク録音したようなサンプリング音の繊細な音のコントラストが良い。オープンリールにリアルタイムで録音/加工しながら演奏していくVALERIO TRICOLI、SERGEモジュラーを巧みに使う世界トップクラスのシンセ奏者THOMAS ANKERSMITの共作アルバムや、初期〜中期のノイズ寄りな〈PAN〉のリリースを思い出させて胸が熱くなりました。 (日野)
これまでのような太く深いBASSの鳴りを効果的に聴かせるような適度な空間を残し、細かな音のこだわりが各所に盛り込まれた聴き飽きることない完璧主義なOBJEKTらしい濃厚なアルバム。クラブで鳴らす事を根底に持ちながらも昨今のアンビエントの流れにオリエンタリズムもが一部融合された実験作で、フロアだけではなくリスニングにも良く、リスナーを深いところまで持ってくれるような作品です。試聴はTracklistからもどうぞ。 (日野)
STILL aka Simone Trabucchiは、彼の故郷Vernascaやジャマイカからインスピレーションを受け、ミラノ在住の6人のアフリカ系イタリア人と共に制作。〈DDS〉からのリリースやMark Ernestusのリミックスで話題のEquiknoxxともダイレクトに通じるサウンドで、未来感とアフリカンボーカルが絡み合う新鮮なダンスホール。一曲目は官能的なオルガンのドローンと対称的なテンションのボーカルが興奮を呼ぶ曲から始まり、テンションブチ上げなJUKE的リズムも感じるダンスホールトラック「Bubbling Ambessa」へと入っていく。その後のA3、A4の流れも良い。クラブのサウンドシステムで爆音で聴いてみたいです! (日野)
ライブセットを決めて作るというよりかは、毎回違うアプローチを行いライブの度に実験を繰り返していくというPAN DAIJING。過剰入力により割れた生音のサウンドや、ファルセットボイス、ハイフリーケンシーの潰れたディストーションサウンド、不協和音のシンセサイザーのシーケンス…そういったものがカオス過ぎないようにバランスよく配置された渾身のアルバム! (日野)
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強力な格闘術を学ぶために自らを去勢する剣士を描いた、香港の小説家 金庸による1960年代の人気武侠小説『秘曲 笑傲江湖』からインスパイアされた2017年のデビュー・アルバム『東方不敗』。そこからさらに思考を押し進めた本作『绿帽』では、中国での未だ古風な家父長制文化やジェンダー観、進歩的なサークルでさえ垣間見える男性の独占欲や攻撃性などといったテーマと強烈な美的不安をコンセプトに用いています。(小説の中では、緑の帽子が不倫が行われる際のアイテムとして登場) バネのようなパーカッションと慟哭のパッチワーク「趁人之危 (Take Advantage)」(sample_1), ヴォイスサンプルやコードが不安を煽り、不倫の熱狂的なストレスと平行させる、まるで不整脈な心拍数がBPMな「偶像包袱 (Idol Baggage)」(sample_2)、「Balkanize」(sample_3)など、'恐怖'というジャンルを超える身近なテーマを新鮮な視点からアプローチした恐ろしいインダストリアル怪品。日本の片隅でも共感できるところがまた恐ろしい。 (AYAM)