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Garrett List
Your Own Self
Black Sweat
- Cat No.: BS045
- 2020-03-11
アフリカや東洋のワールド・ミュージックを取り込んだスエーデンの実験的なフュージョン、プログレの伝説的バンドARCHIMEDES BADKARのBENGT BERGERが中心となったバンドBITTER FUNERAL BEER BAND。2007年にCD化された「Live In Frankfurt 82」が嬉しいアナログプレスです。ECMのアルバム直後のジャズ・フェスティバルでの録音。「Eternal Now」(先日アメリカ盤(Tibet)として再発された)やECM作でも競演しているDON CHERRYが全面的に参加しています。ガーナに渡って学んだというBENGT BERGERのアフリカ音楽と北欧音楽に、今作ではインドのサロードというギターのような楽器の奏者K.SHIDARも参加していてポリリズム、対位法様々な民族音楽のテイストや現代音楽の要素が入り交じった不思議なサウンド。ECMでのレーベルメイトSTEVE REICHらミニマルミュージックの影響もでかいんじゃないかと思います。BENGT BERGER参加のスウェディッシュ・プログレARCHIMEDES BADKARの再発はJIM O'ROURKEがライナーを手掛けたらしいですが、このアルバムも素晴しい です。大推薦! (サイトウ)
イタリアの即興音楽集団ムジカ・エレットロニカ・ヴィヴァ(MEV)の創設メンバーの一人で、シュトックハウゼンやブーレーズのコンポーズ作にも参加している、ポーランド系アメリカ人のピアノニスト、フレデリック・ジェフスキが中心となって1971年に起きたNYCのアッティカ刑務所の暴動を受け録音した音源を収録した74年のアルバム。JON GIBSON, KARL BERGER(MOVE DのCONJINTにも参加の), MEVの仲間ALVIN CURRANやGARRET LISTたちと、暴動のキーパーソン、ブラック・ムスリムの活動家RICHARD X. CLARKとSAM MELVILLEのテキストを元にしたSTEVE BEN ISRAELの朗読の2曲。そしてB2に、マリンバ、シロフォン等のBLACKEARTH PERCUSSION GROUPによる演奏。ガムランにもつうじるような感じですが、数列を元にした作曲によるものだそうです。ベトナム戦争、黒人解放運動、サイケデリックスを背景に、ジャズ、現代音楽、ロック、ニューエイジなどがひしめいたNYCの前衛音楽に関わった人たちの変革への意識、その高さのゆるぎなさ。震える名盤。 (サイトウ)
コンピューター・サイエンスを学び、東洋、インドの音楽、ドローン、ミニマル・ミュージックジャズ等にもに影響を受けたサイケデリック/メディテーショナルなディープサウンド。ラーガ的なサウンドに加えて、日本の雅楽に影響された曲もやっています。武満徹、メシアン、シュトックハウゼンや既に雅楽に取組んでいたとはいえ、雅楽、笙の持続音の特製に気づきアンビエントとの親和性をかなり早い段階で見出していたと言える。しかもめちゃいい。 (サイトウ)
スピリチュアルだけど熱く、エキゾチックで土着的。グッと抑えて土台を作るリズムセクションに乗って自由に叫ぶギター、そこに皆で歌うコーラスの一体感が入り込むことによってここまで心震えるのはナゼでしょう…。B3でのカオティックなリズムの遊びや、ZAZOU BIKAYEも連想してしまうB4のボーカルワークも良し!〈BLACK SWEAT〉は同年にARCHIE SHEPPやDON CHERRY & BITTER FUNERAL BEER BANDの名作をリリースし、そういった作品と新譜を同列に聴かせているのは巧みでなかなか出来ることではなく、〈EM RECORDS〉のようなハイセンスを感じます。 (日野)
最も過小評価されているひとりであるNEW AGEの裏総本山(!?)のJ.D. EMMANUELの2012年に発表されたECHOES FROM ANCIENT CAVES(古代の洞窟からのエコー)。ほぼオルガンだけで作られたようなシンプルで深い響きや鳥達の声や鐘と共に鳴るサイケデリックな瞑想的サウンドが心地いい。ライヒやテリーライリーの影響もあるようですが、比べるとJ.D. EMMANUELの方が催眠的でドラッギーで丁度いい具合に入る牧歌的メロディも脳を溶けさせてきます。 (日野)
神秘的なスピリチュアルバラードに枯れたサックスが色を添えるイントロダクションから始まり、KAHIL EL ZABARのパーカッションとベースのミニマルなリズムの上で声やサックスが楽しそうに音を奏でるA2 Big Fred(sample1)が最高。B2 Whenever I Think Of You(sample3)などで聴けるSAX奏者のARI BROWNが弾くピアノにも感動すら覚える。もちろん真っ当なJAZZファンには当然ですが、D1 Brother Malcolm(sample2)など少しJAZZと外れたところのサウンドなども素晴らしく全音楽ファンに聴いてほしい1枚! (日野)
オリジナルのリリースは1stアルバムと同じ年の1980年。しかしながら1stアルバムの統一的サウンドとは違い、1曲目のタンブーラを使ったラーガ、2曲目のピアノとシンセサイザーがコズミックに絡み合う曲、西アフリカ出身のGABIN DABIRÉのルーツが如実に現れたシロフォン主体の曲だったりと様々な方向性の曲が収録されています。特に注目なのはB面最初で、曲名通りミュージックコンクレートを意識したようなRICCARDO SINIGAGLIAのサウンドから始まり、その後シンセサイザー、カリンバ的サウンド、フルートが並存していく長編曲。それぞれのバックグラウンド良いバランスで交じり合う素晴らしいトリオです。 (日野)
LA MONTE YOUNGやTERRY RILEYを思わすようなシンセサイザーや即興で弾かれるフルートが心鎮める素晴らしい瞑想的サウンド。最後の曲ではホーミーのような声やパーカッションなどが断片的に入れられた実験的な曲で、それぞれの広いバックグラウンドと技術でこちらもやはり良い。昨今ではイタリアの素晴らしい作曲家達のリイシューが続いていますが、それぞれが繋がっていて小さなコミュニティから面白いものが次々に生まれていっているのが感慨深いです。1980年にカセットのみでリリースされ、オリジナルテープから取り出したリイシューとなります。 (日野)
テルミン名手Dr.Samuel J.Hoffmanに、エキゾチック音楽の先駆者Les Baxterとハリウッド映画のサントラ、ミュージカル等を多数手掛けていた匠Harry Ravelの3者による、コーラス&スキャット、オーケストレーション、テルミン等を駆使した1940年代後半のスペース・ラウンジ・ミュージック、アンビエント・ミュージックの先駆け。音楽で宇宙旅行を疑似体験してみよう!という夢とロマンを持つ事が出来た、いい時代のいい音楽。Side-B3「Possession」は、その後、宇宙音楽王Sun Raがカヴァーしたことでも有名。すでにメーカー在庫稀少。素晴らしい。トラックリストからもどうぞ。 (コンピューマ)
アメリカ・テキサス / ヒューストンの秘かな重要アーチストJ.D.EMMANUEL。彼は1980年代初期のニューエイジまっただ中の時期から活動を始め、近年の再評価から奇跡の復活も活動再開。そして2011年にはDolphins Into The Futureとのヨーロッパ・ツアーを行い、まさかの新作アルバム「Time Traveler」もリリースした。今作は、活動最初期1979年から1983年までに制作された、スティーヴ・ライヒやテリー・ライリーに影響を受けた瞑想的ニューエイジ・メディテーショナルなエレクトロニック・ミニマル作品集の初めてのアナログ化3LPとなります。トラックリストからもぜひともどうぞ。限定盤。 (コンピューマ)
2枚組アナログ盤。ニューエイジ・シンセサイザー・ドローン・アンビエントの真髄。メディテーション瞑想。「Musique Pour le Rêve et l'Amour 」パート1&2、「Music for Dream and Love」パート1&2の15分ほどの全4曲を収録。 (コンピューマ)
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JOAN LABARBARAを含む三人のささやくような声でのポエトリーリーディングや歌、5人のホーン隊、2台のヴィブラフォン、2台のピアノ、2人のパーカッション、そしてベースという構成の元演奏された作品。LA MONTE YOUNGなどのアヴァンギャルドミニマリズムの文脈からの流れではあり、深い精神性からくるような音楽。ポエトリーから歌声に変わり、トロンボーンやサックスなどのロングトーンと溶け合っていく。そして突然ハイハットの粒立ちしたリズムに乗り、疾走感溢れる中での演奏やポエトリーリーディングはSTEVE REICHの作品をも連想させる。作曲と即興の狭間で起こる音楽のマジックが起きていて、JOHN COLTRANEの魂が宿っているようにも感じます。 (日野)