New Plastic Music/Interior Soundsをベースに、Dust-to-Digitalからの名作「... I Listen To The Wind That Obliterates My Traces - Music In Vernacular Photographs, 1880-1955」の監修などでも知られる音楽家で、写真家、ビジュアルアーチストSteve RodenがLawrence Englishの〈Room40〉からリリースした2022年の作品。
この世を去った音響現象と聴覚を探求する孤高の音楽家ALVIN LUCIERの「I Am Sitting In A Room」が制作されて50年。音のパターンがどのように配置されているかを探求する作品が届きました。デュッセドルフの”Salon des Amateurs Club”にてレジデントを務め、スポークンワードやボイスノイズを研究してきたMARC MATTER。コンピューターに読ませた一節、そのカット&ループ、ズレを活用したフェージングを実行。脳が音声の移り変わりを認識するために、実際に必要なオーディオ素材がいかに少ないかに気づきます。推薦。(試聴は一曲を3つに分けています) (Akie)
BBC1、NTS Radio、The Wire Magazineなど数多くのメディアがその才能を取り上げるLAILA SAKINIが、ANDY STOTTやDEMDIKE STAREのホームレーベルである名門〈MODERN LOVE〉にエントリー!高校/アマチュア演劇からインスピレショーンを得て制作された今作は、起承転結を感じるおとぎ話の世界観を表現。ピアノとリコーダーの二重奏のボーカルが囁く「The Light That Flickers In The Mirror」など、ピアノ、ヴァイオリン、グロッケンシュピール、ティンバレス、リコーダー全てを自らで操り作り上げたメランコリックなサウンドアート。 (Akie)
FÉLICIA ATKINSON, YU SU, TOMOKO SAUVAGE, BEVERLY GLENN-COPELAND, MUSEUM OF NO ARTら、現代屈指の電子音楽家/アンビエント作家が集結!電子音楽の発掘前線〈SEANCE CENTRE〉から、視覚的および音響的実験コレクション「INCANTATIONS」がリリース。作品とリンクするスペルカード付属。
具体的な詩、コラージュ、絵画、ドローイング、呪文詩などを内容させたサウンド作品であり、音楽と発話の境界で行われる”呪文”をテーマに据えたコンセプチュアルな一枚。ハイドロハープで水の浄化を呼び起こしたTOMOKO SAUVAGE「Salt Spell (spell by Benjamin Kilchhofer)」に始まり、覚醒と瞑想を促すレイヤーワークのMUSEUM OF NO ART「Textile Trance (spell by Mehrnaz Rohbakhsh) 」(sample1)、コラージュ手法で音響作品を生み出したC.R. GILLESPIE「Invitation To A Clog (spell by Andrew Zukerman) 」(sample2)など。レーベルお馴染みのアーティストを筆頭に、電子音楽前線で活動する面々が呪文をかけるという設定でコラボレーション。古代のルーン文字とソルトサークルを彷彿とさせるソルトペインティングのアートワークやスペルカードなど、装丁にも拘り抜いた限定生産品。全曲トラックリストからご試聴いただけます、推薦! (Akie)
NINA KRAVIZ主宰の〈ТРИП〉や〈GOST ZVUK〉、本名名義では〈BERCEUSE HEROIQUE〉からアルバムをリリース。〈INCIENSO〉〈CITY-2 ST. GIGA〉とあらゆる先鋭レーベルに参加してきた鬼才PAVEL MILYAKOV。アブストラクト≒フリーフォームにサンプルをつなぎ合わせたノンミュージック「stroevaya」「the great snare of doom 」に続き、電子パルスで拍子取りをしながら4/4テクノへと持ち込む「302」(sample1)。鋼鉄製の反響とその空間で成立させたアンビエント「metal ambience II 」や、金属音をはらんだトライバルテクノ「suburban tribal」(sample2)など。ビートレスだけでなく、ダンストラックでさえも荒涼とした産業地域をヴィジュアル的に表出。 (Akie)
歴史的な環境と現代の音楽との対話をテーマにギリシャのアテネのさまざまな遺跡や歴史的な場所で開催された展覧会「グランド・プロムナード」用に制作された作品。Steve Rodenは、予定地ではなかった建築家ディミトリス・ピキオニスが設計した聖ディミトリス・ルンバルディアディス教会での開催を希望して実現したそう。楽器は、アテネにある楽器博物館の地下に眠っていたブリキのホイッスルやおもちゃのハーモニカなどを使用し、フィールド・レコーディングと融合した作品となっています。Room 40から、CDと、ビジュアル・ブックレットがセットになったリリース。 (サイトウ)