Label: EM Records
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Lieven Martens Moana
Three Amazonian Essays
Em Records
- Cat No.: EM1165LP
- 2025-10-23
DOLPHINS INTO THE FUTURE ことリーヴォン・マーティンス・モアーナがフィニス・アフリカエの熱帯雨林バレアリック傑作『AMAZONIA』を素材にして制作したソロ・アルバム。エキゾチックでありながらリゾート的ではないディープサウンド。素晴らしい音世界です。じっくりどうぞ!
来日まじかのLIEVEN MARTENS MOANAとEM RECORDSのコラヴォレーション企画。FINIS AFRICAEのアルバムを丸ごと素材にリーヴォンが音源を構築したニューアルバム。楽しみにしていた一枚がついにリリースです。フィールド・レコーディング、アルバムの素材、エレクトロニクスをベースに、テープやアナログな手法と、デジタルなプロセス両方を駆使しながら、綿密に、かつ情景的な音世界を構築していて聴きこむほどにその世界の不思議な魅力に引き込まれていきます。是非ヘッドフォンか、良い音環境で体験してみてください。それぞれの曲は、フィニス・アフリカエと彼の息子以外に、武満徹、湯浅譲二、米現代音楽のパイオニア、チャールズ・アイヴズに捧げられている。 (サイトウ)
- LP
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森山ふとし
ゆうたいりだつ ±(プラスマイナス)
Em Records
- Cat No.: EM1196LP
- 2025-10-23
森山ふとし『ゆうたいりだつ』永久保存計画!この二つとない美しくて変なオーケストラもどき宅録の傑作をCD/LPにします。ぜひ末永くお聴き下さい。
Track List
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7FO
竜のぬけがら Ryu no Nukegara
EM Records
- Cat No.: EM1178LP
- 2025-10-21
EM RECORDS名作「再プレス」。Captain Ganja + 細野晴臣 + A.ラッセル!? これが噂の浄土ダブ・ニューエイジ・ベース!あのTapesも惚れ込んだ天然の才、7FOの全曲新録2018年アルバム。ほのかに草の香り漂う涅槃用BGMでフワフワ〜と白昼夢体験。
レゲエ、ダブ、ドローン、ニューエイジなんかをキーワードにユニークサウンドを送り出し、COMMEND NYCや英BOKEH VERSIONS, METRON等などの海外のレーベルからもリリースしてきた大阪のLO-FI電子音楽家7FOがEM RECORDSからニューアルバム「竜のぬけがら」リリースです。 (サイトウ)
Track List
- 7inch
- Digital
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7FO
ヒーリング剣 c/w 蛇 (Live)
EM Records
- Cat No.: EM1207SS
- 2025-10-21
勇ましいニュールーツが根底にあるという視点から曲全体を見渡すといいと思います。ヴェイパー、ニューエイジやエキゾやレイヴも超越した謎のスピリチュアル。「ヒーリング剣」。EM Recordsかの7インチ。7FO。7FO。7FO。
「サーフ・シンセ・アシッド・ダンスホール・ロック!!」(©Tapes)
電子音楽家、7FOの新曲はこれまでのイメージを更新するド変ポップな一曲でかつシングル・オンリー。まるで温泉でのぼせた寺内タケシをサイバー幻聴してしまったかのようです。
「謎のDIY音楽家になった気分」(気分でなく実際そう)で臨んだという新曲「ヒーリング剣」は、7インチポップス時代とジョー・ミークへのオマージュとして、7FO史上初めてシングル・フォーマット用に制作したもの。しかし、7FOがそのままジョー・ミークになろうはずはなく、その意気込みは温泉の湯気のように霧散して湯上りRGMサウンドに凝結、、、この曲を聞いたジャクソン・ベイリー (Tapes/Rezette) は「Surf synth acid dancehall rock!!」とのけぞった。
カップリングの「蛇 」は一発録りのモノラル・... もっと読むロウファイひと筆書きチューンで、定評ある7FOのライブ演奏が堪能できます。
アートワークはジャンボカゾク(撮影・デザイン:たけむら千夏、装丁:山尾圭介)が担当。
Track List
- LP
- CD
- Digital
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くまちゃんシール
くまちゃんシール
EM Records
- Cat No.: EM1206LP
- 2025-10-21
透き通る歌声が浮遊してぐるぐる回る無重力サウンドワールド。。CASIOトルコ温泉、neco眠る、Emerald Four等々のインディーバンドで活動してきたヴォーカリスト/キーボーディスト/ソングライターの、おじまさいりのソロプロジェクト《くまちゃんシール》の1stアルバムが到着しました!!Le MakeupとTakaoがサポート参加。
2013年にソロ活動を始め、この『くまちゃんシール』は、彼女にとって初のCD/LPアルバムであり、全曲おじまが作曲・プロデュースし、Le MakeupとTakaoのサポートを得て作り込んだ楽曲群は大きな発展と飛躍を遂げている。おじまの個性であるDIYな音を軸に、Le Makeupのヴィヴィッドでカラフルなギターとサウンドメイク、Takaoのアンビエントポップシンセとキーボードが刺繍され、素地のロウファイさと精妙なハイファイさが躍動的に重なった音の層を堪能できる。全11曲中10曲でLe Makeupがミキシングを行い、「CHINA珊都異知」はTakaoが担当。おじまの音楽的アイデンティティの中心は透明感のある声で、インスト曲「カヌーで火を焚く」を除くすべての曲でそのピュアな声が使われているが、歌詞のある曲は半分のみ。アルバム全体で彼女のワードレス・ヴォイスがメロディやテクスチャーの要素として... もっと読む使われている。『くまちゃんシール』はテクノやアンビエントやニューエイジ・リバイバルのフィルターを通したベッドルーム・ポップと呼べるかもしれないが、終盤に収録された四つ打ちリズムに歪んだ音が被さったお宅ディスコ「羹(あつもの)」、英のブレンダ・レイを少し思わせるドゥーワップ風味の似非レゲエ「TINYCELL」(sample_3)という2曲に、お約束を逸脱してしまうおじまの世界観が披露されている。
Track List
- LP + DL
- Digital
- Recommended
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Georgia + Dove
Air from Air
EM Records
- Cat No.: EM1209LP
- 2025-10-20
USの電子音楽デュオ、ジョージアと日本のヴォーカリスト/プロデューサー、ドーヴの初コラボレーション作。朗読と、言葉の意味を溶解して浸透させていくようなGeorgiaが産み出す音の世界。
『エア・フロム・エア』は、人間の声の詩、言葉によって伝えられる精神、心、魂といった精妙なものを、現代の電子音楽技術の魔術的な仲介によって変化させ、強化し、抱擁する。この特異なパートナーシップは、ドーヴが呼吸するように発する言葉が、音節ごとに、またはフレーズごとに、修正され、拡大され、揺り動かされ、祝福されるオーディオ詩のコレクションである。ジョージアはドーヴの声を思慮深く強調し、電子回路のエーテルを通して呼吸と空気を変化させ、意味を解体しながらも、逆説的に言葉と音楽の両方の新しい意味を明らかにする。日本語を理解するリスナーは、これらの雰囲気の中に意味の雲や星座を見出すだろうし、ドーヴの母国語を理解しないとしても同じ雰囲気の中に純粋な音節音響の喜びを見出すだろう。現代音楽のパイオニアたちが電子音楽やサウンドアートにおける人間の声の可能性を追求した試みの、まったく新しい延長線上にある作品と受け... もっと読む止める者もいるだろうが、『エア・フロム・エア』はむしろ現代のベース・ミュージックやその他の分野にまで拡張された、まだ名付けがたい音楽の未踏の領域への進出となるかもしれない。LP版はDLカード付き、ディスクはBioVinyl使用。
Track List
- 10inch
- Recommended
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Tapes
Summer Jam c/w Summer Jam (Live Acid Mix) by Tapes & 7FO
EM Records
- Cat No.: EM1191TS2
- 2025-10-20
あのキラー・チューンが帰ってきた!発表以来ファンを増やし続ける幸せなべースミュージック名曲「Summer Jam」待望の2025年リプレス。盟友7FOとの伝説的ライブ・セッション・ヴァージョンにカップリング変更し、サマージャム感が増した新装丁にてパワフルかつフレッシュに再登場。<キラー>は再び更新される!
名盤『No Broken Hearts on the Factory Floor』(2015年) 以後、Rezzettでの活動に専念していたTapesが紆余曲折をへて発表したチューンそれが「Summer Jam」(2020年)。近未来的ディストピア感が覆う世の中であえてメジャー・コードのみの作曲に挑戦したこの曲は異質ですらある幸福感を放つが、それは(イージーな)ダークムードに対する彼一流の批評的態度だ。Rezzett作品のヨジれてヒネくれた電子的表現(<これも最高)に慣れた耳なら戸惑うような白玉コードを多用した曲で、二度訪れるブレイクの瞬間、忘れかけていた音楽のミラクルに遭遇するだろう。メロディアスでポップながらイージーリスニングにならないのはベース ミュージックを追求してきた手腕による。エレクトロニック・ ミュージックが複雑なアートフォームに発展すればするほど置き去りにせざるを得ない<プ... もっと読むライマルな何か>を問いかける、ほがらかでシリアスな問題作だ。
2025年版のカップリングは、盟友7FOとの伝説的な2019年のライブ・セッションを収録。7FOの日本人丸出しの最高ロウテく・ギターソロをフィーチャーし「Summer Jam」は喜びの中に完結する!
Track List
- LP
- CD
- Recommended
- Back In
Sheriff Lindo & The Hammer
Ten Dubs That Shook The World
EM Records
- Cat No.: EM1219LP
- 2025-10-20
キング・タビーにエクスペリメンタル/インダストリアル成分を注入し発展させたDUBのためのDUBミュージック元祖、リンド保安官1988年名盤『世界を震撼させた十のダブ』2025年エディション。今回は新たに発掘されたPCM録音βカム・オリジナルマスターを用いた最新リマスター。
オーストラリアの実験音楽アンサンブル、ループ・オーケストラの一員、アンソニー・メイハーがシェリフ・リンド(リンド保安官)の名で、セヴァードヘッズらの助けを借りて250枚制作した伝説的1stアルバム。レゲエ・マニアの度が過ぎたそのポストパンク実験精神はキング・タビーを飛び越え、デヴィッド・カニングガム、デヴィッド・トゥープらの英実験アヴァン勢、果てはインダストリアル・ミュージックの域をも侵蝕。1981年から1988年にかけ宅録された機材とテープの実験をまとめた『テン・ダブス...』は非ジャマイカン・ルーツ・ダブの金字塔であり、ジャマイカ由来の手法「DUB」が音楽ジャンルとして自律した以降のDUB作品の原型となる歴史的重要作です。『テン・ダブス...』を制作指揮したループ・オーケストラ主宰でオーストラリア・インディー要人ジョン・ ブレイズ(2011年逝去)、セヴァードヘッズ創設メンバーでループ... もっと読む・オーケストラ一員、リチャード・フィールディングス、そしてリンド保安官によるクロス解説は資料としても重要!
=作品仕様=
+ 12インチVINYL
+ 最新リマスター&高音質プレス
+ インサート付き
+ 英語・日本語解説掲載(2005年版・2013年度版と同内容)
+ シュリンク封入+ステッカー
Track List
- 10inch+DL
- CD
- Recommended =
- New Release
Componium Ensemble
8 Automated Works
EM RECORDS
- Cat No.: EM1221TLP
- 2025-10-18
Visible Cloaksのスペンサー・ドーランによる「不確定性サイバー室内楽」プロジェクト《コンポニウム・アンサンブル》の初リリース。紀元前に始まる自動演奏楽器と19世紀自動作曲機械の概念をバーチャルスタジオ上で結合発展させ、新鮮な驚きを創り出すサイバーヒューマン音楽最前線作品集です。
10月30日大阪北加賀屋CLUB ダフニアにて、6チャンネル音響を使用したコンサート決定。起源は古代ギリシャ時代に遡る「コンポニウム」= 機械音楽、自動演奏楽器をコンセプトに、「サイバーヒューマン音楽」ともいえる形態の先駆者であるノア・クレシェフスキーに捧げられた、スペンサー・ドーランによる《コンポニウム・アンサンブル》。「8 Automated Works」。アナログ。クラシカル、Visible Cloaksの快楽性の側面、サイバーなニューエイジ感覚をちゃんと受け継いでいると思いました。アナログとても良い音が鳴ります。デジタルオンリーの「Block (Carl Stone Mi... もっと読むx)」もダウンロード出来るダウンロードコードも付いてます。 (サイトウ)
Track List
- CD
- Digital
- Recommended
Noah Creshevsky
Hyperrealist Music, 2011-2015
Em Records
- Cat No.: EM1140CD
- 2025-10-15
《コンポニウム・アンサンブル》の契機ともなった、こちらも再販されました。新装帯付きCD。
ロングセラー『The Tape Music of Noah Creshevsky』(EM1042CD 解説:佐々木敦)からひと回りしてエム再登場。御年70歳を祝した最新“ハイパーリアル・ミュージック”自選作品集。(2015年リリース)
「クレシェフスキーはナディア・ブーランジェとルチアーノ・ベリオに学んだ作曲家で、初期は電子音楽/テープ音楽をやっていたが、徐々に「ハイパーリアリズム」に接近し、その概念を取り込んだ音楽である「ハイパーリアル・ミュージック」の第一人者となった(一般にはこの音楽スタイルの創始者とされる)。日本では竹村延和氏のフェイバリット作家としても一部に知られる。
彼のハイパーリアル・ミュージックは、実際の生演奏に聞こえるが全て人工的な操作・配置で創作されたものである。そこでは人間による生楽器や肉声の演奏が素材となり、シンセサイザー(合成音)は用いられない。録音年、ジャンルを異にする楽音がいち作品中で任意に結合され、あるものは人間技では不可能な演奏に変容され、ある音は過剰に強弱・長短のアクセントがつけられる等々、彼の意匠をこらしたドラマ性とユーモアが加味されている。
本アルバムは... もっと読む近年の作品を作家が自選したコレクションで、鋭敏なリスナーならば、聞き進めるにつれて姿を現す、狐につままれたような世界に惑わされること必至!」- EM RECORDS
- 3CD
- 2LP
- Recommended
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ヘンリー川原
電脳的反抗と絶頂:エッセンシャル・ヘンリー川原
Em Records
- Cat No.: EM1197TCD
- 2025-10-01
90年代の本邦サイバー・オカルトとメディアアートの地下水脈で暗躍した音楽家、ヘンリー川原の異形な作品群を追った世界初アーカイブ・リリース。企画から10余年の封印を解き、今ここにヘンリー川原を問う!
ヘンリー川原、CD先行で発売になりました!マルチケース/36P ブック封入/特殊アルミ紙使用、この時代にCD3枚組という暴挙。気合に入り様。CDというメディア、その価値、存在、魅力を問うリリースでもあります。 (サイトウ)
- CD
- Recommended
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高橋悠治/藤枝守
「電脳カフェ」のための音楽
EM Records
- Cat No.: EMC-019CD2
- 2025-10-01
現代音楽とサイバーオカルトが野合した日本の電子音楽裏歴史、 『「電脳カフェ」のための音楽』 (1991年)。
本作はアールヴィヴァン(西武)運営のスペースで高橋悠治が企画したイベント「池袋電脳カフェ」のために制作された幻のカセットの復刻である。これは高橋悠治と藤枝守のマック(*1)を用いたコンピューターシステムの共演で、柴田南雄宅で櫻井卓の手により録音。揺るぎない信念のもと、高橋がマックでコントロールしたサンプリング音源と、藤枝がMAXで操作した音響システムとFM音源(*2)が交錯する意味不明の音塊が収録された。当時のパンフレットに高橋が寄せた言葉 「日常のゆらめく時間のなかに暗い電脳空間の半透明な座標軸が陽炎のように見え隠れする」 は、彼がサイバーオカルト的なものに憑かれていた可能性を示し、また、当時の雑誌取材で 「来なかった人も重要。自分はそこにいなかったけれども、何かが起こっていたらしい、と後で知る。そのイメージから全然別のものが出てくる可能性がある」 と語ったのは予言だったのか。理性が基根... もっと読むをなす現代音楽と怪しい電脳オカルト的世界が交錯したのはごく短い期間であり、本作はその<残してはいけなかったかもしれないもの>を記録した裏歴史資料である。 解説は日本の電子音楽の泰斗、川崎弘二。
Track List
- 12inch
- Recommended
- Back In
高橋悠治/藤枝守
「電脳カフェ」のための音楽
EM Records
- Cat No.: EMC-019LP2
- 2025-10-01
現代音楽とサイバーオカルトが野合した日本の電子音楽裏歴史、 『「電脳カフェ」のための音楽』 (1991年)。
本作はアールヴィヴァン(西武)運営のスペースで高橋悠治が企画したイベント「池袋電脳カフェ」のために制作された幻のカセットの復刻である。これは高橋悠治と藤枝守のマック(*1)を用いたコンピューターシステムの共演で、柴田南雄宅で櫻井卓の手により録音。揺るぎない信念のもと、高橋がマックでコントロールしたサンプリング音源と、藤枝がMAXで操作した音響システムとFM音源(*2)が交錯する意味不明の音塊が収録された。当時のパンフレットに高橋が寄せた言葉 「日常のゆらめく時間のなかに暗い電脳空間の半透明な座標軸が陽炎のように見え隠れする」 は、彼がサイバーオカルト的なものに憑かれていた可能性を示し、また、当時の雑誌取材で 「来なかった人も重要。自分はそこにいなかったけれども、何かが起こっていたらしい、と後で知る。そのイメージから全然別のものが出てくる可能性がある」 と語ったのは予言だったのか。理性が基根... もっと読むをなす現代音楽と怪しい電脳オカルト的世界が交錯したのはごく短い期間であり、本作はその<残してはいけなかったかもしれないもの>を記録した裏歴史資料である。 解説は日本の電子音楽の泰斗、川崎弘二。
Track List
- CD
- LP
- Recommended =
- New Release
Takao
The End of the Brim
Em Records
- Cat No.: EM1220CD
- 2025-09-19
タカオが長い月日をかけた待望のニューアルバムを携えて帰ってきた。『The End of the Brim』は、普遍的な聴きやすさを理想に掲げ、前作『Stealth』の抽象的エレメントから一転、具象的強度をもった曲、しなやかなリズム、メロディーの展開、洗練されたハーモニーに焦点を合わせている。タカオの未来を見据えたビジョンは、本作を他に類を見ないタイムレスな作品へと昇華させ、ポップミュージックの可能世界を示す。この不思議な「非絶対音楽」的アルバムを解読した柴崎祐二の解説も必読!
『Stealth』(2018年)、同作をセルフ・リメイクした『Stealth (Gold Edition)』(2021年)に次ぐ通算3作目、完全新曲では2ndアルバムとなる『The End of the Brim』は、『Stealth』発表直後に着手されました。小品を組み立てたトータルピースである『Stealth』と風景の違う、一曲一曲が強度をもち自立してもいる世界を構想したタカオは、自分にとってこれまでにない試みのため協力者を必要とし、DJのeminemsaikoをスーパーバイザーに起用。このチームでトライ&エラーを繰り返していく過程で、堀池ゆめぁ(「Music Room」)、クリステル・ベレ(「Fall」)、カラード・ミュージックの藤本敦夫(「Main Theme」)をヴォーカリストに迎え、ミツメの川辺素、細野晴臣やムーンライダーズ等の仕事でも知られるエンジニア、原口宏も加わってアルバ... もっと読むムは精妙に彫刻されていきました。『The End of the Brim』は、形式上は音楽家の個人的なものを表明するはずの「ソロ」アルバムですが、その表明の様式は直接的なものではなく、そこには委嘱作を請け負うコマーシャルな職業音楽家へのオマージュというタカオのユニークな意志が埋め込まれています。ゆえに本作は、音楽理念を職業音楽家=客観的な遂行者という一種の概念を介して記述しようと試みた「自身が発注者でありその発注者であるところの自身を表明する標題音楽」といえるような二重・三重の手順を踏んだ重層的な作品です。皆さんの未来の密やかな愛聴作になることを願ってやみません。本作の装丁画は大谷透、デザインを坂脇慶が担当。
Track List
- 7inch (予約)
ゑでぃまぁこん
ホーム・ビフォア・ダーク c/w ホーム・ビフォア・ダーク(Recomposed by TORSO)
Em Records
- Cat No.: EM1222SS
- 2025-09-15
ゑでぃまぁこんが、ノラ・ガスリーの名曲を、坂本慎太郎とゑでゐ鼓雨磨の共作オリジナル日本語詞でカヴァーした、良き出会いの繋がりが生んだ二重三重の夢の結晶。トルソ(TORSO)によるドリーミー管弦楽リコンポジション版をカップリングした夢のWサイダー。(ポップスの神様はまだ日本にいらっしゃいました。)【11/21 発売予定】
「ホーム・ビフォア・ダーク」はエム・レコードの再発で知った大好きな曲。この曲を、大好きなバンドゑでぃまぁこんがカバーしたら最高だろうな、と思っていたらやはり最高!夢が叶いました。」(坂本慎太郎)
ノラ・ガスリーのたった1枚のシングル「Emily’s Illness c/w Home BeforeDark」(1967年)は、2009年の復刻リリース以来、マニアの秘匿曲を越えて内外に拡がりました。当初は、19世紀アール・ヌーヴォー的耽美をビーチボーイズ『Pet Sounds』風のサウンドで綴った美しい奇曲「Emily’s Ilness」推しだったのですが(※1)、しだいにB面曲「ホーム・ビフォア・ダーク」がミュージシャン達を魅了しはじめ(※2)、伝えられるところではエゴラッピン、ティーンネイジ・ファンクラブ、テニスコーツ & yumboがライブで取り上げて流布していった模様。しか... もっと読むし、まさかこのような予想もしない素晴らしい録音に出会えるとは!!本作は、もともと坂本慎太郎の発案で、ゑでぃまぁこんバンドでプライヴェート録音したもの(同氏の「P」審美眼にリスペクト)。公開目的ではなかったこの隠密録音の噂がエムに届き、長きにわたる円(縁)のループが繋がったような作品をお届けすることになりました。装丁画はゑでゐ鼓雨磨。
=カップリング曲秘話=
カップリング曲の制作は元曲を知らないトルソに打診し、ゑでぃまぁこん版のヴォーカルと旋律楽器パートを抜いたベーシックトラックを渡して、ほとんど目隠し状態でのリコンポジションを依頼(制作中はググり禁止)。当初はシンプルにOrieとKenjiの演奏を被せた合奏で……という趣旨でしたが、この無茶な実験要求に応えたトルソは、最終的にベーシックトラックをも抜きとった叛逆的かつ優雅なリコンポジションを送りつけてきて、このオリジナル曲の出来栄えに一同平伏!
注釈:
1)「Emily’s Illness」は、19世紀アメリカの詩人、エミリー・ディキンソンへのトリビュートと思われる。
2)ガスリーと作者エリック・アイズナーは当時アストラッド・ジルベルトの大ファンだった。初期アストラッドのたどたどしいボサノヴァ歌唱とノラの歌う「Home Before Dark」を頭の中でダブらせて再生してみてほしい。
=作品仕様=
+ 3 面折り込みジャケット
+ 歌詞掲載
Track List
- 7inch (予約)
Nora Guthrie
Emily's Illness c/w Home Before Dark
Em Records
- Cat No.: EM1083 4
- 2025-09-15
【11/21 発売予定】
〈EM RECORDS〉から、2009年に再発され人気の高かった一枚が2025年リプレス。今回は通常黒盤です。6面折り込みジャケット、歌詞掲載。詩人エミリー・ディキンソンへのオマージュ、奇跡のような音楽、歌。
ウディー・ガスリーの実娘ノーラがひっそりリリースしたウルトラレアにして奇跡の一枚。(サイトウ)
アメリカのフォーク・ミュージシャン、ウディ・ガスリーの娘で、SSWのアーロ・ガスリーの妹、また、著名なイディッシュ語詩人アリーザ・グリーンブラットの孫娘であるノラ・ガスリーが、1967年、17歳で発表した唯一の、そして宝物のようなシングル。「Emily’s Illness」は、19世紀アール・ヌーヴォー的耽美をビーチボーイズ『Pet Sounds』のような音像で綴った美しい奇曲で、更にサイケデリアとアシッドフォーク感覚も併存する奇跡の曲として聴き継がれる傑作。 「Emily’s Illness」は19世紀の詩人エミリー・ディキンソンへあてたオマージュと思われ、装丁に使ったノラの当時の写真もディキンソンの時代世界を想起させる。この曲を書いた当時18歳のエリック・アイズナーは、彼女のボ... もっと読むーイフレンドで、フィフス・アヴェニュー・バンドの前身となるストレンジャーズというバンドでピーター・ゴールウェイと一緒に活動していた。エリックとノラは当時ボサノヴァとその歌い手のアストラッド・ジルベルトに夢中で、本作の両曲にその影響を聞き取ることができるが、何よりも歌手として全くの素人だったノラを歌わせたことで別のミラクルが発生。録音面では職業音楽家のアーティー・シュロックが印象的なハープシコードや弦楽器を入れてメランコリックな世界を演出した。(なお、その後エリック・アイズナーがハウディームーンに提供した「Nora Lee」とはノラ・ガスリーのこと。)
Track List
- LP (予約)
The Worm
Pantilde
Em Records
- Cat No.: EMC-026LP
- 2025-09-15
【11/7 発売予定】
英国シアトリカル儀式アンビエントフォーク突然変異体。夢のような田園世界へのタイムトリップでありながら、明確な現実感を持つ、驚くべきアヴァンギャルド・フォーク・ファンタジア、ザ・ワーム『パンティルデ』。
コーンウォール出身のアヴァンフォーク・パフォーマンス・アーティスト、ザ・ワームによるこの魔法のようなアルバム『パンティルデ』は、幽玄な新世界、この世のものとは思えないような、それでいてどこか現実にも根ざしている、ケルトの異郷の村の日常を描いた想像上の口承と音楽の物語です。このトータルアルバムの音楽は、奇妙でありながら親しみやすく、幻想的で魅惑的でありながら、同時に大地に繋がっています。ザ・ワームを名乗る音楽家エイミー・ローレンスは、チェロ、ハープ、リコーダー、パーカッションといったアコースティック楽器を儀式的な雰囲気で演奏して歌い、その豊かな歌声は時にオーバーダビングされ、美しく素朴なヴォーカルアンサンブルへと昇華されます。ローレンスはそのヴォイスを用いて、神話的で神秘的な村の生活と風景、そして人間と自然界の関係を描いた歌物語を紡ぎます。ザ・ワームは、ドロシー・カーター、インクレディブル・... もっと読むストリング・バンド、ヴァシュティ・バニヤン、ショベル・ダンス・コレクティブ、ブリジット・セント・ジョン、ジェシカ・プラット、キャスリン・ハウ、メアリー・ラティモア、トリストフ・イ・フェニウッドらを含む音楽の系譜に出現した突然変異体のような才能です。『パンティルデ』は、夢のような田園世界へのタイムトリップでありながら、明確な現実感を持つ、驚くべきアヴァンギャルド・フォーク・ファンタジアです。地底に住むというケルト伝説の小人をイメージさせる装丁アートワークはローレンスの手によるもので、「パンティルデ」とは写真のロバの名前のこと。ザ・ワーム自身による英語と日本語の古文書のようなライナーノーツと歌詞を掲載します。CD版のみYama Warashiによるリミックスをボーナス収録。
=作品仕様=
+ 4Pインサート
+ 解説・歌詞:エイミー・ローレンス
+ 日本語・英語訳掲載
Track List
- LP
- Recommended
SAB
Crystallization
EM RECORDS
- Cat No.: EMC-025
- 2025-07-28
Vanity Records最初期リリース作であり、近年、再評価著しい日本産(プレ・)ニューエイジ傑作を全世界待望の単独LP再発。オリジナルマスターからAD変換/最新ハイレゾ・マスタリングを施し、更に、長年の誤解を解く正しい曲名でお届けする決定版エディション。
ポストパンク期の大阪を代表するインディー・レーベル、ヴァニティ・レコードの第二弾として1978年に発表された『クリスタリゼイション』は、SAB(サブ)と呼ばれた当時若干19歳の天才音楽家が思い描いた壮大な音楽の叙事詩を、電子音楽機材を用いて磁気テープ上に「結晶化」したアルバムで、「ニューエイジ」の呼称・風俗が日本に広まる前に出現したプレ・ニューエイジ・ミュージックの名盤です。録音では2人のミュージシャンのサポートを受けていますが、大半はSAB自身による多重録音で制作された、いわゆる「宅録」ベースの作品。SABの唯一のソロ・リリースである『クリスタリゼイション』にはBrian EnoとObscureレーベル勢やPopol Vuhからの影響を窺わせる編曲・楽器法が聴けますが、それらの影響か らの回避も同時に試みており、その結果、「どんなシンセ音楽の系譜にも属さない傑作」(※註)という地位を獲得... もっと読む。2020年代のオーディエンスにとっての新たな古典となっています。また、近年勃興したニューエイジ・リバイバルや日本の環境音楽の再発見といった動向の中で、時を経て一層輝かしい音楽価値を持つこととなりました。アートワークにある瑪瑙の図版は思想家ロジェ・カイヨワの著 作から着想を得てまりの・るうにい(松岡正剛夫人)が描いたもの。
※註)『レコード・コレクターズ』誌 2023年11月号 特集「日本の新名盤1970-89」掲載 田山三樹氏による『Crystallization』評。
Track List
- 12inch
- Recommended
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Compuma Meets Haku
The Reconstruction of “Na Mele A Ka Haku”
Em Records
- Cat No.: EM1141MLP
- 2025-07-11
ハワイ産70sシンセサイザー・ミュージック驚きの再発、 HAKUの「Na Mele A Ka Haku」のリコンストラクトの形でスタートしたCOMPUMAとEM RECORDSのプロジェクト。2015年リリースのコンピューマ初のソロ12インチが、印刷細部仕様変更&新定価にて6年ぶりの待望リプレス。荒々しさの残る初期COMPUMAの傑作です。
アステロイド・デザート・ソングス、スマーフ男組を入れてもキャリア初の12インチリリースとなる HAKUの「Na Mele A Ka Haku」のリミックス企画から発展したソロ12インチ・リリース!バンバータ,KING TUBBYからTERRY RILEYまでエディット・ミュージックの先人たちや電子音楽への敬意を持ちつつ、現代的エレクトロのユニークさでアウトプット。ズブズブ、沼スクリューも披露しております。五木田智央氏、鈴木聖氏のコンビによるアートワークも味わい深い。MUSIC VIDEOは2yang制作ディレクション。[2021年リプレス盤] (サイトウ)
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「ヴァセリンズがペヨーテ食べてサボテンブラザーズ化したようなキ・ラ・メ・キ・ポップチューンから、アステカ帝国時代への郷愁すら感じさせる哀愁ラウンジまで、KORGシンセサイザーとドラムマシンで突っ走る様はオリジナリティ過剰!」 持田保
「国民革命党の独裁体制化、若いもんが音楽をやるだけで血を見た70年代から活動するアレックス・アイス&ドリンク(本名アレックス・アイセンリング)が、メキシコ通貨危機のさなかの80年代初頭、シンセとドラムマシーンに熱情と怒りをぶつけ解放したのがシントマだ。シントマはアレックスと彼の妻シンシア・ナパーム、友人ベルナルド・ゴンザレスの3人組。アングラ臭漂うオーヴァードーズ感覚のエレクトロと、シンシアが怒ってまくしたてるラテン訛りメロディーのヴォーカルを、治安悪化の一歩をたどる乾燥しきったメヒコで放出。このバンドに影響され、メキシコで自主制作インディーとア... もっと読むンダーグラウンド・シーンが出現することに。本作は彼らのアルバム/シングル/未発表曲からコンパイル。CD 版はボーナス2 曲。幸運にも現存していたマスターテープ音源を元にマスタリングで高音質保証。」 EM RECORDS