Tag: electronic
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M. Sage
Paradise Crick
RVNG INTL.
- Cat No.: RVNGNL93lp
- 2025-10-21
コロラド州出身、現代アンビエント〜実験音楽シーン最注目の逸材。即興アンビエント・ジャズ・カルテットのFuubutsushi (風物詩)のメンバーでもあるMatthew Sageが〈RVNG Intl.〉と契約して放つ5年の歳月をかけて完成させたM. Sage名義の新作。
M. Sageは、音楽家、インターメディア・アーティスト、レコーディングエンジニア(であり、プロデューサー、パブリッシャー、教師、パートナー、そして親である)。2010年代初頭から実験的なスタジオ録音をつづけており、最近のハイライトは、友人達と結成した即興アンビエント・ジャズ・カルテットのFuubutsushi (風物詩)の4枚のシーズン・アルバム 2021年作『The Wind of Things』のリリース。トータスの『TNT』と比較されたりもしていました。完成したら終わりという完全主義的な感性で突き進む彼が、本作『Paradise Crick』は、多作家の彼にしては異例ともいえる5年の歳月をかけて辛抱強くデザインされたもので、魅力的な異色作にして実に説得力のある、自然界と人工の世界を一体化させたファンタジーのような作品を完成させました。傑作です (AYAM)
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くまちゃんシール
くまちゃんシール
EM Records
- Cat No.: EM1206LP
- 2025-10-21
透き通る歌声が浮遊してぐるぐる回る無重力サウンドワールド。。CASIOトルコ温泉、neco眠る、Emerald Four等々のインディーバンドで活動してきたヴォーカリスト/キーボーディスト/ソングライターの、おじまさいりのソロプロジェクト《くまちゃんシール》の1stアルバムが到着しました!!Le MakeupとTakaoがサポート参加。
2013年にソロ活動を始め、この『くまちゃんシール』は、彼女にとって初のCD/LPアルバムであり、全曲おじまが作曲・プロデュースし、Le MakeupとTakaoのサポートを得て作り込んだ楽曲群は大きな発展と飛躍を遂げている。おじまの個性であるDIYな音を軸に、Le Makeupのヴィヴィッドでカラフルなギターとサウンドメイク、Takaoのアンビエントポップシンセとキーボードが刺繍され、素地のロウファイさと精妙なハイファイさが躍動的に重なった音の層を堪能できる。全11曲中10曲でLe Makeupがミキシングを行い、「CHINA珊都異知」はTakaoが担当。おじまの音楽的アイデンティティの中心は透明感のある声で、インスト曲「カヌーで火を焚く」を除くすべての曲でそのピュアな声が使われているが、歌詞のある曲は半分のみ。アルバム全体で彼女のワードレス・ヴォイスがメロディやテクスチャーの要素として... もっと読む使われている。『くまちゃんシール』はテクノやアンビエントやニューエイジ・リバイバルのフィルターを通したベッドルーム・ポップと呼べるかもしれないが、終盤に収録された四つ打ちリズムに歪んだ音が被さったお宅ディスコ「羹(あつもの)」、英のブレンダ・レイを少し思わせるドゥーワップ風味の似非レゲエ「TINYCELL」(sample_3)という2曲に、お約束を逸脱してしまうおじまの世界観が披露されている。
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Whatever the Weather
Whatever the Weather II
Ghostly International
- Cat No.: GI446lp-C1
- 2025-10-21
IDM系作品を〈Hyperdub〉からリリースしているロンドンのLoraine James の 別名義 Whatever the Weather の2ndアルバムが完成。〈Ghostly International〉から。
レコーディング時の「感情の温度」がコンセプトにされた名義でありタイトルでもある『Whatever The Weather』。前作に引き続き各タイトルが温度で表記。南極をイメージした前作から一転、今回は温かなムードや砂漠の気候をイメージに。マスタリングはTelefon Tel AvivのJosh Eustisが担当し、深いレイヤーを感じさせる音像に仕上げられています。東京の遊び場での子供たちの声のサンプル、アコースティックギター、眩しいほどの電子音の洪水、フィールドレコーディング、ノイズ、クリック音など、極端な自然と不自然の交錯に脳が痺れる冒険的な作品。 (AYAM)
Track List
- 12inch
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pub
Mamor EP
Ampoule
- Cat No.: AMP011
- 2025-10-21
近年活発に再発が進められているダブ・エレクトロニカ/リズミック・アンビエント名手・PUB(AMPOULE)が新作シングルを発表!宇宙を描き出す甘美なコズミックアルペジオ&デチューンドパッド。複雑なハーモニーとテクスチャに眼が眩むダブテクノ「Rain For Rest (Boss K)」(sample1)は是非一聴を。
昨年は実に10年以上ぶりにあなる新作スタジオアルバムを発表、変名”LUCKY & EASY”の未発表曲の放出やファーストアルバムの再発が進められるなど、現在に至るまでカルトな人気を誇るIDM/エレクトロニカのカリスマPUBが今度は12インチでカムバック!わずか数ヶ月前にレコーディングしたというフレッシュなインスピレーション滲む一枚。pubならではの霞んだコズミックアルペジオとメロディメイキングが息づきながら、さらにディープに潜り込む印象。直情的な旋律にデチューンしたシンセサイザーで脳を錯乱させてくるテクノジャーニー「Rain For Rest (Boss K)」(sample1)なんかは絶品。 (Akie)
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- 2LP
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Hia & Biosphere
Polar Sequences (Remastered)
Biophon
- Cat No.: BIO32LP
- 2025-10-20
音響名門Touchからの数々の名作で知られる、ノルウェー、アンビエント才人BIOSPHEREことGeir Jenssenが、The Higher Intelligence Agency(HIA)とコラボレーションした1996年の自然科学フィールドレコーディング・エレクトロニック・アンビエント名作「Polar Sequences」が自身のレーベルBIOPHONよりリマスタリング復刻。6年ぶりにリプレス!久しぶりに再入荷できました。
BIOSPHEREの住むノルウェー北部のロープウェイ、山頂の山小屋などの極寒の環境音をフィールドレコーディング、それらを素材にエレクトロニック加工して作り上げた壮大なる音のドラマ。臨場感と共にイマジナリーな音風景とエレクトロニックがアンビエントにダウンテンポ・ドキュメント構築されている。自然の厳しさと優しさ、美しさの同居した凄みのあるドリーミーでメランコリック名作。マスタリングはScapeボスStefan Betkeが担当。自身のBIOPHONからのリリース。推薦盤。トラックリストからもどうぞ。 (コンピューマ)
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BLAWAN
SickElixir
XL recordings
- Cat No.: XL1560LP
- 2025-10-18
ベース・サウンドの鬼才BLAWANが不穏に煌めくデビュー・アルバム『SickElixir』を〈XL Recordings〉からをリリース!!!
BLAWANことジェイミー・ロバーツは、長年にわたってエレクトロニック・ミュージック界で高い評価を受けてきた。独自のサウンドづくりに対して非常に几帳面な姿勢を貫いており、南ヨークシャーのポスト工業都市・バーンズリーで育つ中で、10代の頃に出会った音楽的影響を絶えず作品に取り入れている。14歳の頃からウジ虫農場で働き始め、そのとき耳にしていた業務用ミートグラインダーの金属音から、音楽的なインスピレーションを得たと言う。メタル・バンドでの演奏経験を経て、リーズの伝説的な会場・West Indian Centreを訪れる中で、エレクトロニック・ミュージックの多様なスペクトラムに触れ、音楽的な視野を広げていった。
2010年代初頭に〈Hinge Finger〉や〈Hessle Audio〉といったカルト的レーベルからのEPリリースをきっかけにBLAWANとしてのキャリアをスタートすると、批評... もっと読む家たちから高い評価を受け、その後もソロ活動では、常に実験を重ねながら音楽の境界線を押し広げてきた。一方で、イギリスのプロデューサー・Pariahとの共同作業も継続。ライヴ・テクノ・アクトのKarennや、メタルに影響を受けたバンド・Persher、さらにはレーベル〈Voam〉まで、数々のプロジェクトを共に展開。本作『SickElixir』は、そんな彼の唯一無二で革新的なアーティストとしての立ち位置を、さらに確固たるものにする。
ベルリン、リーズ、パリ、リスボンで制作された全14曲入りの本作は、彼にとって最も個人的な作品であり、音楽や自己に対するスタンスを示すマニフェストでもある。喪失に対する深い悲しみや、家族の問題、人生の激動を原動力に、近作EPのサウンドをさらに発展させ、混沌としつつも緻密に構築された音の世界へとリスナーを引き込んでいく。過去を見つめながらも、未来への大胆なビジョンを描き出す本作は、アルバム全体に通底する激しさと内省的な要素が感じ取れる。BLAWANは、他の誰とも交わらないスタイルで独自の道を突き進んでいる。
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Lamin Fofana
Works In Metal
Honest Jons
- Cat No.: HJRLP090
- 2025-10-17
打楽器やフィールド録音を取り込み、コスミッシェムジークを独自解釈・脱構築。英国名門〈HONEST JONS〉そして〈THE TRILOGY TAPES〉から傑出したリリースを続け注目を集めた音楽家LAMIN FOFANAの新作アルバム到着しています!作家/活動家シュザンヌ・セゼール、そしてアフロシュルレアリスムを詩的に考察した音響彫刻。
HOLY TONGUE、BEATRICE DILLONと共演したコンピレーションは数多くのメディアにて年間ベストに選出、当店でもカルトヒットを記録し日本でもその存在を知らしめたLAMIN FOFANA、注目の新作がホーム〈HONEST JONS〉から到着!フランスの反植民地主義活動家でありシュルレアリストであるシュザンヌ・セゼールを考察し音響作品でこれに応えた一枚。抑制されたシンセサイザーを不協和音も厭わずレイヤード、環境音とドラムもスリリングに溶接した「Arc's Blue Flame」。穏やかに刻むアフロリズムとコズミックシンセが重なる「Obscure Light」など。アフロシュルレアリスムの考察の基に、クラウトロックとアフリカンミュージック、電子音響を刺激的に融和・共鳴させた一枚。 (Akie)
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Lucrecia Dalt
A Danger to Ourselves
PLANCHA / RVNG Intl.
- Cat No.: ARTPL-238
- 2025-10-16
2022年にリリースした『¡Ay!』が英『The Wire』で年間ベスト1位を獲得し、MUSIC MAGAZINE誌でもロック(ヨーロッパほか)で年間ベストに選出されるなど一躍注目を集めたコロンビア出身、ドイツはベルリンをベースに活動しているエクスペリメンタル・アーティスト、Lucrecia Daltの待望の新作アルバム。デヴィッド・シルヴィアンを共同プロデューサーに迎え、フアナ・モリーナやCamille Mandoki等豪華ゲスト陣も参加し、集大成であると同時に出発点とも言える新たな傑作が完成。
※日本盤ボーナス・トラック2曲収録 ※解説:野田努 (ele-king) ※歌詞・対訳付き
コロンビアのペレイラで生まれたルクレシア・ダルトは、音楽愛好家の家庭で育ち、9歳のときにギターを手にするよう勧められた。ダルトはこの創造的な衝動に従い、コンピュータを使った制作に魅了され、土木技師としての急成長のキャリアを捨て、メデジンからバルセロナ、そして最終的にはベルリンへと移り住み、そこで自身の独特で冒険的なサウンドを発展させた。彼女の作品は、RVNGに移籍してから『Anticlines』(2018年)、『No era sólida』(2020年)、そして2022年に発表した特筆すべき画期的なSFボレロ・アルバム『¡Ay!』の3作をリリースし、その過程で、『On Becoming a Guinea Fowl』(2024年)、HBOのシリーズ『The Baby』(2022年)、そして近日公開のサイコホラー『Rabbit Trap』などの映画音楽制作にも活動の幅を広げ、サウンド・インスタ... もっと読むレーションやパフォーマンスでは、彼女の光り輝く転調と独特で進化するヴォーカル・アプローチを披露している。
このたびリリースとなる『A Danger to Ourselves」は、ダルトが『¡Ay!』のツアー中の生活や新しい人間関係の形成期に書き留めた断片的な宣言から生まれた。彼女は2024年1月に、これらの親密な断片を音楽的な構成に結晶化させ始め、目的のある曲群を徐々に形にしていった。アルバムのサウンド構成は、コラボレーターのAlex Lázaroが提供するダイナミックなドラム・ループを基盤としており、そのパーカッシヴなバックボーンは、『¡Ay!』と同様、ダルトの重層的なヴォーカルのキャンバスとなった。従来のメロディックな構造に従うのではなく、このアルバムはベース・ライン、リズム、作曲デザインの相互作用によって音楽性を生み出している。大胆なプロダクションの選択と緻密なレコーディング・テクニックによって、声と楽器が新たな深みと輝きをもって調和する、ダルトの妥協のない音の明瞭さへの探求を明らかにしている。
明確に反コンセプチュアルな『A Danger to Ourselves』は、ダルトが音楽そのものに遮るもののない集中を導く詩的な本能であり、楽曲の枠組みを超越するボーカルと、原始的でロマンチックなスリルのきらめく響きを探求している。ダルトの細部への明晰なこだわりは、あらゆる小節に感じられ、献身的な姿勢が同心円を描きながら、個人的なものと霊的なものを統合する場を形成している。直感的な実験から生まれたこのアルバムは、シンプルなジェスチャーと複雑な構成を用いて、スペイン語と英語の間を伸縮自在なサウンドスケープと魅惑的な聴覚コラージュを通して行き来する「divina」のように、彷徨うようなラインを織り成している。
アルバム・タイトルは、デヴィッド・シルヴィアンの歌詞「cosa rara」から生まれたもので、人生の儚さ、愛の揺らぎ、奇跡への憧れを象徴的に映し出している。『A Danger to Ourselves』は、こうした超越的な状態を映し出し、人間の複雑な絡み合い、より啓示的な内面世界へ向かうドーパミン・スパイラルや一般的な経路からの解放への願望を屈折させている。高名なアーティストが多数参加したコラボレーションのコラージュであり、シルヴィアン自身も『A Danger to Ourselves』で共同プロデューサーとミュージシャンの二役を演じた。また、フアナ・モリーナが「the common reader」で共同作曲と演奏を、Camille Mandokiが「caes」でヴォーカルを、Cyrus Campbellがエレクトリック・ベースとアップライト・ベースの基礎を、Eliana Joy が複数のトラックでバッキング・ヴォーカルとストリングス・アレンジを担当している。
『A Danger to Ourselves』の光り輝く深淵において、ダルトは、音の錬金術を通して個人的なものが普遍的なものとなる深遠な変容を演出している。このアルバムは、集大成であると同時に出発点でもあり、彼女のこれまでの実験的な旅が、驚くほど親密でありながら広大なものへと収束する入り口でもある。感情的な啓示が網の目のように張り巡らされており、各曲は、ダルトの歌声が新たなハーモニーの領域を超えて啓示を体現する、脆弱性の的確に示している。従来の境界を超えた直感の生きた記録を創り上げ、音楽が鏡となり窓となる世界へと導いている。
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M. Sage
Tender / Wading
RVNG INTL.
- Cat No.: RVNGNL122lp
- 2025-10-01
フィールドレコーディング、ピアノとクラリネットを軸に、モジュラー・シンセで彩られた雄大で穏やかなビジョン。親密で詩的な世界を描く音楽家 M. Sage が、〈RVNG INTL.〉から2作目となるアルバムをリリース。
自然界と人工の世界を混ぜ合わせた、ファンタジーのような作品であった前作『Paradise Crick』が素晴らしかった M. Sage。本作では、ピアノとクラリネットを中心に、弦楽器やパーカッションといった楽器を取り入れ、故郷コロラドの風景や時間の流れ、緩やかな記憶が表現されています。鳥のさえずりや川のせせらぎ、草木の揺れる音、ゆるやかにプレイされる生楽器、曖昧で美しい記憶の断片を表現するような電子音。彼の故郷の丘陵地帯と牧草地で、自身のアイデンティティの一片と向き合いながら作曲と録音が重ねられた作品。現在まだ3曲のみの公開ですが、素晴らしいです。 (AYAM)
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BlankFor.ms
After The Town Was Swept Away
PLANCHA
- Cat No.: ARTPL-243
- 2025-10-16
その圧倒的なエディット・スキルで、インスタグラムでは10万人近いフォロワーを誇るエレガントなテープループの達人Tyler GilmoreことBlankFor.msがLeaving Recordsから放つニュー・アルバム『After The Town Was Swept Away』!ジャズの初期の経験と、長年抱いてきたハウスとドラムンベースへの愛に根ざしたBlankFor.msのビートへの忠誠心が垣間見え、時代を新たに再解釈する圧巻作!※日本独自CD化 ※ボーナス・トラック2曲収録 ※解説: 高橋アフィ (TAMTAM)
音楽において、形式は時に経験と深く結びつき、言葉よりも説得力のある意味を語りかける。Leaving Recordsとサインしリリースされる本作『After the Town was Swept Away』で、Tyler GilmoreことBlankFor.msは、リズムの中に新たな自己収集の語彙を見出した。悲しみと喜びの両方を対峙させ、テープループ操作による12曲は、花飾りのように飾り立てられ、ささやくように響く。テープ自体の不完全な循環性は、このレコードが時間について瞑想するメタファーであると同時に、そのサウンドを形作る物理的な支えでもある。
2023年11月の第一子エリスの誕生、そして2024年1月には2年間の癌との闘病の末の母の死という、アーティストにとって人生を変える二つの出来事が次々と起こった。その後に制作された『After the Town was Swept A... もっと読むway』のサウンドは、解体と再構築から生まれた。作曲プロセスは主に改訂作業だった:初期のドラムマシンのスケッチは空っぽに、そして劣化させられ、曲全体が再構成されたうえに、テープループが積み重ねられ、複雑なリズムの伝記が消化された。ジャズの初期の経験と、長年抱いてきたハウスとドラムンベースへの愛に根ざしたBlankFor.msのビートへの忠誠心は、決して明白ではない形で表れ、時代の再解釈の手段となっている。
明瞭なリズム言語を操る『After the Town was Swept Away』の音楽は、強烈で愛情深く、時に不安げなトーンで語りかける。リードシングル「Formed by the Slide」では、このことを深く感じることができる。作曲家でありヴォーカリストであり、友人でもあるElla Joy Meirによる、静かにゆったりと、重層的に響く持続的なヴォーカルのオフビート・ループを背景に、リズムはまるでその痛ましいほど美しい呼びかけに応えるかのように、ノイジーなうねりとなって現れる。それは経験上最も純粋な形での音だ:人生が語りかける時、私たちはできる限りの方法で応えるのだ。
『After The Town Was Swept Away』は愛から生まれた。優しい思索だけでなく、実際に感じられた交わりを通して。例えば、ハイランドパークのヨガスタジオ「Kinship」にちなんで名付けられた三連画にもそれが当てはまる。2024年、実験音楽家のCollobohがBlankFor.msを迎え、ヨガ・インストラクターのMeg Shoemakerのルーティンに合わせて即興演奏を行い、そこから3曲が生まれた。しかし、ジャズドラマーのMarcus GilmoreやピアニストのJason Moranといった音楽的な面だけでなく、より個人的な面からも、他者からの影響がアルバム全体に感じられ、リズムによって結びついている。
そうでないだろうか?テープループには、過去を保存しつつ同時に変化させ、音とその源を刻み込み、また消したりする不思議な力を持っている。『After the Town was Swept Away』のビートは、思索的でありながら幸いなことに、まさにその点と向き合っている。再構築されたリズムが予期せぬ、望んでもいなかった思い出を生む余地を作り出し、経経験の洪水から生き延びるための方法となっている。
Track List
- 12inch
- Recommended =
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Tokio Ono
Peel
Accidental Meetings
- Cat No.: AM027
- 2025-10-15
脳がトロけるような極楽ダブ音浴。第四世界とアンビエントダブの探求を詰め込んだ至福のコレクション!ブリストル次世代の実験コレクティブ〈ACCIDENTAL MEETINGS〉より横浜出身のマルチインスツルメント奏者/コンポーザートキオ・オノによる新作が到着。SEEKERS INTERNATIONALによるリミックス、そしてバイナルエクスクルーシブ楽曲も収録!
ブリストルの新たなミュージックコミュニティとして注目を集める〈ACCIDENTAL MEETINGS〉新作に、LA〈NOT NOT FUN〉からも作品を発表している邦人アーティストTOKIO ONOが登場!まさに架空&未来のエキゾチックにも踏み込んだ第四世界とアンビエントダブの交差点。夢見心地テクスチャのシンセシスに遊泳するギターフレーズ、打楽器。民族音楽とデジダブが融和する溶ける音の感触。。マルチ奏者からこそ成せるクロスオーヴァーダブサウンド。そして現代実験ダブワイズの天才SEEKERS INTERNATIONALがリミキサー参加という布陣です。トラックリストからもぜひ! (Akie)
Track List
- 12inch
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Kregoo
Altro Mood (W/ Glib'r Remix)
Oath
- Cat No.: OATH025
- 2025-10-14
楽しみにしていたリリースが到着しています。イスタンブールの〈Oath〉から、イタリアのIDM、アンダーグラウンド・ダンスレーベル〈Art-Aud〉主宰Kregooの新作リリース。Glib'Rのリミックス収録です!
ハウス、アシッド、IDM、ハードコアまで縦断するSecret RaveやK Lost Acid Dubなどのシリーズでも知られるイタリアのレーベル〈Art-Aud〉主宰KregooがOathに登場。ドラムDaniele Pattonと、マルチミュージシャンJairus Sharifをフィーチャリングした「Sensor」は、エレクトロニック・マイルス以降のジャズや民族音楽、FOUTH WORLDなサウンド、ブレイクビートやトランス・アンビエントが交錯したサイケデリック・ダンス。90年代から2000年初頭のエレクトロニックとオーガニックがクロスした頃を思わせつつ、モダンな音響、音像で深みもアップデートされています。VERATILEのGILB'Rがリミックスというのも確信犯的ですね。 (サイトウ)
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- LP
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Clay Kin
Vevey
Squama Recordings
- Cat No.: SQM034
- 2025-10-14
様々な民族音楽の影響も伺えるパーカッション、エレクトロニクス。曲名は録音した地点の方位だと思われ、主に山や森の奥深く屋外で即興的に録音され、鳥のさえずり、水のせせらぎ、子供たちのおしゃべりなどのフィールドレコーディングを交えた、躍動感溢れる瑞々しい魅惑のサウンドが産まれています。是非じっくりチェックしてみてください。
先鋭ジャズとエレクトロニクスがクロスする、ドイツの先進レーベル〈Squama Recordings〉から、Enjiの最新作のサウンドのキーマンの一人でもあり、Valentina MagalettiやHerbert、ECMのColin Vallonはじめ多くのセッションに参加しているスイスのパーカッショニストJulian Sartoriusと、We Jazz等に合流しているUKの電子音楽アーチストDan Nichollsによるプロジェクト Clay Kinのデビュー作。素晴らしい一枚。再ストックしました。180g重量盤グレーのカラー・バイナル。 (サイトウ)
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- 12inch
- Digital
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Al Wootton
CRUX EP
Sähkö Recordings
- Cat No.: PUU60
- 2025-10-14
快進撃を続けるクラスティなハードコア精神トライバル・ポストパンク・ダブテクノ先鋭的レフトフィールド鬼才Al Woottonと、フィンランド先鋭的実験性エレクトロニクス名門Sähkö Recordingsががっちりタッグを組んだパーカッシヴ・エレクトロニック・ソリッド・キレッキレ音響ダブワイズ・テクノ最前線にしてストイック最深部の蠢き。強力にかっこいいです!!!
名作12インチの誕生。レコメンドとさせていただきます。涅槃メディテーショナル・ディープに覚醒する危険な4トラック。 (コンピューマ)
Track List
- 12inch
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Four Tet
INTO DUST (STILL FALLING
XL Recordings
- Cat No.: XL1554T
- 2025-10-11
ファンやDJから正式リリースの要望が止まず2025フジロックでも披露された超人気トラックが限定12インチで発売決定!!!Four Tet「INTO DUST (STILL FALLING」入荷いたしました。
2025フジロックでは、圧倒的な音圧と卓越したパフォーマンスで絶賛の声が鳴り止まない、説明不要のアーティスト、フォー・テット。当初はXLストア限定の数量限定盤としてリリースされ、48時間以内に完売した本作が、今回のリプレスによって初の全世界同時リリース。Mazzy Starの名曲「Into Dust」をサンプリングした「Into Dust (Still Falling)」は、ファンやDJからの正式リリースの要望が止まなかった人気トラックで、フジロックでも披露されて最高潮の盛り上がりを見せた。エクステンディッド・ミックス(sample1)とVersionを収録。
Track List
- 12inch
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- New Release
Burial
COMAFIELDS / IMAGINARY FESTIVAL
Hyperdub
- Cat No.: HDB161
- 2025-10-08
孤高の天才Burial(ブリアル)がダブルAサイド12インチ・シングルをhyperdubよりリリースした!!!Newtoneにも入荷いたしました。
そこ知れなく幽玄で深遠な組曲のようなロング・ストーリー・サイケデリアの極地「Comafields」(sample1)、タイトルが示す通り壮大なスケールとブリアル印のテクスチャーが堪能できる「Imaginary Festival」(sample2)というこちらも壮大なる組曲10分越えの2曲を収録したダブルAサイド仕様の12インチ。
2006年の傑作デビュー・アルバム『Burial』、そして「今世紀の最重要エレクトロニック・ミュージック作品」として最大級の賞賛を獲得した2007年のセカンド・アルバム『Untrue』という2つの金字塔を打ち立て、未だにその正体や素性が不明ながらも、多くの音楽ファンを魅了し、また多くのアーティストに影響を与えてきたブリアル。トム・ヨーク、フォー・テットとのスプリット作品やマッシヴ・アタックとのコラボレーションでも大きな話題を呼び、最も重要な音楽家として時代や... もっと読むジャンルを超えて人々を魅了し続けてきたBurialが唯一無二の世界観、宇宙観の最新12インチ・シングルをリリース。 (コンピューマ)
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- 12inch
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Louisa Miller
Share The Love Around
Miss You
- Cat No.: MISSYOU009
- 2025-10-03
2024リプレス!感情こもった美しいボーカルとシンセサイザーアレンジにうっとりする電子ラヴァーズロック名作。LOUISA MILLERなる歌手が1989年に発表した唯一作品。1990年の12インチ仕様に収録された、原曲のリードを削ぎ落としディレイで空間性を持たせたダブ「Dance Mix」含む3バージョンで復刻。
ベルリンのマニアックレーベル兼レコード店〈SOUND METAPHORS〉傘下にある〈MISS YOU〉が2019年に手がけた名再発が嬉しいリプレス!透明感を帯びたエモーショナルボーカルと甘いサックス、ふんだんに使用したシンセサイザーも独特なエレクトロニックラヴァーズ名曲「Share The Love Around」(sample1)。Bサイドは程よくボーカルをカットしたインストダブ的2バージョンを収録。メロウ。 (Akie)
Track List
- CASSETTE + DL
- Recommended =
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CazU-23 & Sinkichi
今出川銀河
Matsunomi To Senso Rec
- Cat No.: senso006
- 2025-09-26
京都のシーンの重要なパイオニアの一人、DJ Sinkichiが主宰するカセットレーベル〈松ノ実ト蟾酥〉。ニューリリースが到着しています。SinkichiとTurtle IslandのギタリストCazU-23。
雨(水)の音ではじまる冒頭から、二人のインプロビゼーションによるイリュージョン、拡がる音世界。DL Code付属。和紙を使用したインサートシート、和紙箱仕様のパッケージ、銀河を封じ込めたデザイン。是非、じっくりどうぞ。(サイトウ)
東西東西
此度、名古屋より参られしは、武蔵の国は町田に育ち、Turtle Islandがギタリスト・CazU-23氏。
そして、京都は洛外にわび住まい、アンビエントなる幽けき音を紡ぐDJ・Sinkichi氏。
この御二方、初めて交わした音の契りが、ひと巻の磁性体として結実し候。
時は2024年令和六年七月十六日。処は今出川の出町柳。
祇園の祭の炎暑たけなわ、下鴨の風さえ凪ぎし午下がり。CazU-23氏、伊勢海老せんべい手土産に、戸を叩くのはSoftribe Studio。打ちて合わせし儀もなきままに、ま... もっと読むまなる音の語らいが幕を開ける。
Sinkichi氏が操るは、Mutable Instruments、Makenoise、SDKC instruments helical 等々、手づから組み上げしモジュラー群。
他方、CazU-23氏は、Chase Bliss、Soma Laboratory、Sonic Ware、Dightechの数々。幾重も踏板を連ねつつ、爪弾くは七十年代のTeiscoギター。
当意即妙の掛け合いはおよそ半日ものあいだ続き、絶え間なく湧きいづる瓜破の水のごとく。
傍にはSoftribeの音師・KND氏。録り納めたる八つのうち、選び抜かれし五つを残し、いずれあらたな息吹を宿さんとす。
CazU-23氏は、ギターとモノ・シンセサイザーを七重八重とさらに重ね、Sinkichi氏は、洛中の裏路地から東山の麓まで採集せし音の風景を織り込みぬ。
ついには一乗寺Koza Bc Street Studioにて施されるミックスダウン。Buchlaシンセサイザーの響きの狭間に、磁気テープのぬくもりとゆらぎが加わり、粒子合成の霧がゆるやかに音場を包みしつらう。やがて、其れはひそやかなる“銀河”へと昇華を遂げる。
この作品は、CazU-23氏とSinkichi氏の縁を結びし、今は亡き不世出のアンビエントDJ・OPERON氏へ奉らん。
かの人が放つ波の大きさは計り知れず、かの人の面影は静かにこの音の宇宙に息づく。
今出川より生まれしは、ささやかにして果てはなき、音の銀河の始まりにて――
CazU-23 & Sinkichi — Ima De Gawa Ginga
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Natsuki Takeda
白のひと月
Matsunomi To Senso Rec
- Cat No.: senso005
- 2025-09-25
京都発のアンダーグラウンド・シーンのパイオニア的DJ/プロデューサーSinkichi主宰のレーベル〈松ノ実ト蟾酥〉から、2024年リリース時のedenicoでのライブも素晴らしかった、次世代のシンセサイザー奏者Natsuki Takeda/武田菜月の作品。2024年の初回分は即完売していましたが、senso006のリリースに合わせ追加生産されたカセット+DLが入荷しています。以下、本人のコメントです。
『2022年の年の瀬に発熱して寝込み、熱が下がった年明け、三が日の最後の日に朝起きて鍵盤を弾き始めました。
仕事を休みにしてもらってぽっかり空いた一週間ほどの間、毎日曲を作って録音して、月の終わりにはアルバム一枚分の曲が並んでいました。
なかなか体調が戻らなかった一ヶ月の日記のようなそれらは、微熱があり、ふらつき気味で、現実と想像を行ったり来たりしています。
フランスでは1月のことを「白の月 Le mois du blanc」と呼ぶことがあるそう。寝具などのリネンを年の始まりに買い替えるイメージから来ていて、19世紀のデパート創設者が考えた商業戦略的な呼称であるらしいものの、まっさらな時間が思いがけずもたらされた、あの個人的なひと月を言い表すのに合っているなと思いました。
病み上がりの私の部屋のリネンは新品でも真っ白でもなかったけれど、生まれてきた音楽は何か白いもの... もっと読むに包まれているようです。』
(Natsuki Takeda)
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自主レーベルSNDから3枚のアルバムとMille Plateauxから3枚のアルバムをリリースした後、しばしのブランクを経て2008年にリリース、地涌レーベル始動してリリースした3枚組のアルバム。RASTER-NORTONからのリリース「Atavism」の前年のリリースです。クリック、グリッチといったコンピューターサウンド以降のサウンドの実験、先鋭的なデジタルファンク。MARK FELLのDJとしての感覚もダンスフロアからかけ離れていったものとは、一線を画すSNDの魅力だと思います。 (サイトウ)